長崎地方気象台は27日夜から28日午前にかけて線状降水帯の予測情報を出しましたが、発生はなく、恐れもなくなりました。ただこれまでの雨で地盤が緩んでいる所もあるとして引き続き土砂災害への注意を呼び掛けています。
28日朝までの24時間に降った雨の量は、雲仙岳で196.5ミリ、島原で146ミリ、長崎市脇岬で110ミリ、南山手町で98ミリなどにのぼりました。また雲仙岳では28日、1時間に52.5ミリの非常に激しい雨が降ったほか、長崎市脇岬で36.5ミリ、島原で33ミリの激しい雨が降りました。
長崎市では、崖崩れが相次ぎ、道路の冠水も起きました。
吉永龍司アナウンサー:
「午前8時40分です。長崎市西北町の住宅街です。あちらのブルーシートが掛けられている所で崖崩れが発生しました。ブルーシートの上あたりには恐らく塀があったと思われるんですが、塀もろとも崩れてしまっています」
長崎市西北町では、27日午後9時過ぎ、住民から「付近の崖が崩れた」と消防に通報がありました。浦上署によりますと住宅の土台ののり面が幅2メートル、高さ4メートル、奥行き2メートルに渡って崩落しました。建物や人への被害はありませんが、崩れたのり面の下の住宅で暮らす1世帯4人が避難しました。
近所の人:
「自分が気付いた時は3カ月くらい前だった。危ないなという感じだった。天気の良い時でも危ないという感じだった。ブロック塀自体が斜めになっていた」
住民は、現場付近の住宅の土台ののり面にも、ひび割れや膨らみを帯びた箇所があると不安を訴えていました。
このほか高島町では昨夜、県道高島線ののり面が幅5メートルにわたって崩れました。三和町では道路の冠水が起きました。
27日は長崎市や佐世保市など県内5市3町が出していた警戒レベル3、高齢者等避難の情報は28日朝までに全て解除されました。
また28日はオリエンタルエアブリッジ(ORC)の長崎と壱岐を結ぶ往復2便が視界不良のため欠航しました。
気象台はこれまでの雨で地盤が緩んでいる所があるとして引き続き土砂災害に注意するよう呼び掛けています。