県内の現役のパティシエたちが洋菓子作りの腕を競います。長崎市で洋菓子コンテストが開かれました。
まるで芸術品のような美しいケーキや、色とりどりの鮮やかな装飾で彩られたケーキ!県洋菓子協会が主催する「県洋菓子コンテスト」。全8部門に、現役のパティシエやその道を志す学生47人が62作品を出展し、腕を競いました。
まずは砂糖とアーモンドを練って人形などを作る「マジパン仕上げ」部門。ジュニア・学生の部で見事金賞に輝いたのは製菓について学ぶ長崎短期大学2年生の切間穂乃佳さん(20)です。不思議の国のアリスをイメージした華やかでポップな作品。構想から合わせると約3カ月かけて作り上げました。
長崎短期大学2年生・切間穂乃佳さん(20):
「ピエロが逆さまになっているんですけど支えるのが大変で最近雨が多くて湿気でやわらかくなってしまって倒れたりしたのが何回もあったのでとても大変でした。いろんな人に幸せになってもらえるようなケーキを作れるといいなと思います」
そして、美しさや味を競う「グランガトー」部門。「ピスタチオ」をメインに作り上げたケーキで銀賞を獲得した、東彼杵の洋菓子店グリュックリッヒのパティシエ・上田哲さん(35)は悔しさを滲ませます。
グリュックリッヒパティシエ・上田哲さん(35):
「去年も銀賞だったので悔しいんですけど…。コンクールに挑戦するたびにいろいろな発見があってすごく自分のためになります」
全62作品の中からグランプリに輝いたのは、飴細工やチョコレート、砂糖菓子を用いる部門で金賞を獲得したのは萩田智美さんです。職人歴18年、コンテストに出場するのは6年ぶりです。
パティスリーサンミシェルパティシエール・萩田智美さん(55):
「5年前に病気をしてそれで繊細な仕事をできなくなるかもと言われていたのでそれでいったんやめたんですよね。道具とかも手放そうかなと思っていた時期にたまたま東京の先生のお花(砂糖菓子)の動画をみてもう一回やってみようかなと思って」
ケーキに美しく咲き誇るピンクの「バラの花」。葉っぱや小さい花これらはすべて砂糖で作られています。繊細な砂糖菓子でウェディングケーキを表現しました。
パティスリーサンミシェルパティシエール・萩田智美さん(55):
「もっとたくさんいろんな勉強を重ねて次(コンテストに)出展するときはもっと素敵な作品を作りたいです」
コンテストに参加したパティシエの多くは10月に東京で開催される国内最大規模の作品展「ジャパン・ケーキショー」にも挑戦する予定です。