近年増加傾向にある「非結核性抗酸菌症」を学ぶ市民公開講座が長崎市で開かれました。
長崎大学・泉川公一教授:
「非結核性抗酸菌症は、ご覧のように80年代からずっと増えてきている。減っているのは結核なんですけど(結核と)真反対の動きをしています」
出島メッセ長崎で1日に開かれた市民公開講座にはオンライン参加を含め約400人が参加しました。
「非結核性抗酸菌症」はせきやたん、倦怠感、体重減少などの症状を引き起こす感染症です。「結核」との違いは…。
泉川公一教授:
「(結核は)場合によっては結核病棟に入らないといけませんが(非結核性抗酸菌症は)結核病棟に入る必要はない。例えば私が非結核性抗酸菌症で菌を排出していても皆さんにはうつらない」
病気の経過は様々で、治療の開始や終了の時期など定まった基準が存在しておらず、治療が難しいと言われています。「非結核性抗酸菌」は水道や浴室などの給水に関わる生活環境に広く生息していて、菌を含んだほこりや水滴を吸収することで感染するということです。
「非結核性抗酸菌症」は特効薬がなく、症状が長引くケースもあることから、講師らは違和感を感じたらすぐに受診するよう市民に呼びかけました。