被爆から79年となる8月9日の原爆の日を前に長崎市で原爆死没者名簿の風通しが行われました。
原爆が炸裂した午前11時2分に黙とうしたあと、風通しが始まりました。原爆の犠牲者や亡くなった被爆者らの生きた証である「原爆死没者名簿」。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の追悼空間の名簿棚には、去年7月31日までに死亡が判明した19万5704人の氏名と死没年月日、死没時の年齢を記した原爆死没者名簿200冊が納められています。去年は新たに3322人分の名簿3冊が奉安されました。
市の職員11人が、1ページずつ傷みがないかを確認しながら、湿気を取り除きました。今年入庁したばかりの山本李緒さん、23歳。祖父母が被爆者の被爆3世です。
原爆被爆対策部援護課・山本李緒さん:
「実際にめくらせていただく中で、これだけ多くの被爆者の方が亡くなられているということを改めて実感することになりました。名簿に記載されているお名前全てにきちんと風が当たるようにという思いを込めてめくらせていただきました」
今年の奉安に向けた名簿の書き入れ(筆耕)は、6月上旬に始まる予定です。