フンボルトペンギンが産卵する瞬間をカメラが捉えました。長崎ペンギン水族館がこの動画を14日(木)にSNSに公開してから19日までの6日間で再生回数は512万回を超えています。
2月25日(日)午後3時ごろの長崎ペンギン水族館。1人の飼育員が息を潜め、スマホを手に持ち、その瞬間を待っていました。1羽のフンボルトペンギンが巣の中でいきんでいます。卵の先っぽが、見えてきました。出そうで出ない。もう一度、お腹の下のあたりをへこませて…、見えてきました…。今度こそ…。卵が出てきました。
長崎ペンギン水族館・ペンギン担当・上野拓実さん(21):
「ラッキーだったと思います。いいところ見られました。ペンギンそれぞれに一つひとつ巣があります。この巣の中で今回のペンギンは産卵しました」
貴重な動画を撮影したのは、去年4月からペンギン水族館に勤める新人飼育員の上野拓実さん(21)です。巣の中にいたペンギンの様子がいつもと違っていたので、ピーンときたそうです。
上野拓実さん:
「普段とは違うそわそわ感があったので何だろうなと思って見たら産卵をしそうなところでした」
フンボルトペンギンは、繁殖期には2個の卵を産むそうです。1つ目の卵を産卵すると、2日から3日後に2つ目を産卵するそうで、撮影できたのは2つ目の卵です。
上野拓実さん:
「ペンギンの巣がこれくらいの高さで板に穴ぼこがたくさん開いていて、ペンギンにストレスを与えないように穴の隙間から覗き込むようにして、音を立てないようにゆっくり体勢を変えながら、10分ほど粘って卵が出るまで撮影していました」
同僚も動画の撮影成功に驚いている様子です。
長崎ペンギン水族館・ペンギン担当・大久保梨奈さん(28):
「よくその瞬間に立ち会えたなと。貴重な瞬間だなと」
気になる卵のサイズは…。
上野拓実さん:
「長さが大体7cm、幅5cmぐらいで重量が120から130gの卵になります」
スマホと比べるとこんな感じです。産まれた卵は、「無精卵」だったため、赤ちゃんは誕生しません。動画の再生回数は19日までの6日間で512万回を超えていてペンギン水族館史上過去最多の再生回数になるということです。