4日の立春を過ぎ、暦の上では「春」です。平戸市の川内峠で早春の風物詩「野焼き」が行われました。
平戸市の川内峠は標高約260m、30haの草原地です。「野焼き」は、若草の芽吹きを良くすることと防火を兼ねて毎年行われます。
午前9時、枯れ草に火が放たれました。作業には地元の人や消防関係者など約150人が当たります。過去2年はコロナ禍で一般客の見物を中止しましたが、今年は3年ぶりに先着の50人が見物しました。風に乗った火は勢いよく燃え上がり、パチパチと音を立てながら草原いっぱいに壮大な「炎のショー」を繰り広げます。
訪れた男性は「ずいぶん迫力あるし音がすごかった。それから熱が感じられて良かった」、女性は「こんなにきれいなの初めて見た。初めて見て熱かったけど、すごい」と感動した様子でした。
平戸市観光課の中島健士朗主事補は「野焼きを行った後に若草の育成など行っている姿を、川内峠多くの観光客の方に見ていただきたい」と話しました。
峠は約3時間で焼き尽くされ、黒い山肌へと変わりました。4月には青々とした若草が芽吹き、観光シーズンを迎えます。