7日と8日、核保有国と非保有国の有識者が核兵器のない世界への具体的な道筋を議論する政府主催の「国際賢人会議第3回会合」が長崎市で初めて開かれます。政府は、岸田総理が9日に長崎を訪れ、会議に参加すると発表しました。
松野官房長官:
「岸田総理は12月9日に核兵器のない世界に向けた国際賢人会議第3回会合に参加するため、長崎市を訪問する予定」
国際賢人会議は広島選出の岸田総理が立ち上げた肝いりの会議で、これまで去年12月に第1回会合を広島で、今年4月に第2回会合を東京で開催し、3回目は8日と9日、長崎で初めて開催します。委員は、核政策の実務経験者や研究者ら15人で、核保有国のアメリカやロシア、中国、フランス、インドからも参加します。
委員らは、あすの午後始まる会議を前に、原爆資料館や旧城山国民学校の被爆校舎を視察して被爆の実相に触れるほか、被爆者の講話を聞いたり、対話したりする場も設けられています。
会議2日目の9日、午後のセッションには岸田総理も参加して核兵器のない世界の実現に向けた具体的な道筋を議論します。
松野官房長官:
「この国際賢人会議の英知も得ながら、5月のG7広島サミットで発出した核軍縮に関するG7首脳広島ビジョンを強固なステップ台としつつ、昨年8月のNPT運用検討会議で岸田総理が発表した広島アクションプランの下での取り組みを一つひとつ実行していくことで、核兵器のない世界に向けた現実的かつ実践的な取り組みを継続強化していく」
アメリカの核の傘に依存する日本政府が核保有国と非保有国の「橋渡し役」となり、核兵器廃絶への道筋が見出せるのか、注目されます。