市の職員が市民のマイナポイントを不正取得。17万円を超える通勤手当の不正受給も発覚しました。佐世保市はこの職員の懲戒免職処分を発表しました。
5日付で懲戒免職処分となったのは佐世保市市民生活部戸籍住民窓口課でマイナンバーカードの申請受付・交付業務に従事していた24歳の会計年度任用職員の女性です。
職員は今年7月下旬、マイナンバーカードの申請端末を不正に操作し、保管されていた交付前のマイナンバーカードのパスワードを書き換えました。そのあと自身のスマホを使ってマイナポイントの付与先を自身のキャッシュレスサービスに指定し、7500ポイントを不正に取得しました。9月12日にマイナポイントの申請のため市民が市役所を訪れ、本人に身に覚えのないポイントの付与が発覚し、申請システムの記録から職員の不正行為が分かりました。ほかにも複数の市民のマイナンバーカードのパスワードも書き換えられていました。職員は「同じ方法でほかの市民のマイナポイントも取得した」と話していることから市の相談を受けた佐世保署が被害の全容を調べています。
また職員は規則で通勤での利用が認められていない「市営高砂駐車場」を通勤時の駐車場として使用し、駐車料金の一部を課で保管されている無料サービス券を不正に使用していました。さらに自家用車で通勤していたにも関わらず、去年7月から今年6月までの通勤手当として、バスの定期券代17万7840円を不正に受給していました。
佐世保市戸籍住民窓口課・池見政則課長:「普段は仕事にどちらかというと熱心な職員で、不正事案が出るまでは『まさかこの職員が』と思った」
職員は市の聞き取りに対し「生活費の支払いが多く生活が苦しかった。不正行為をしても気づかれないと思った」と話しています。不正取得したマイナポイント相当の金額を弁償する意思を示しているほか、不正に受給した通勤手当はきょう付で全額返還されています。
このほか、今年8月2日、勤務中に前方不注意による普通乗用車の横転事故を起こした環境部の40代の男性技師を戒告処分としています。