石木ダム建設予定地で強制収容後初の田植え
東彼・川棚町の石木ダム建設予定地では2019年、県が強制収用した田んぼに住民が例年通り苗を植えました。13世帯、約50人が暮らす川棚町川原地区。清流が流れるこの場所は2019年9月、ダム建設のためすべての土地の権利が県に移りました。しかし住民は立ち退きを拒み今なおここで暮らしています。代掻きも終わり水を張った田んぼ。この土地を江戸時代から代々、受け継いでいる炭谷家は3世代で毎年恒例の田植えです。炭谷猛さんは「収容された実感はないですね。子どもの時から、ここしか田んぼはないし自分の家のものと思ってきたからですね。あとは後世に譲ると思ってたし…。やっぱり意図しないところで取られたという悔しさはあります」と話していました。県によると3月末現在で石木ダムの工事の進捗率は61・4%で今年度にはダム本体工事の一部に着手したいとしています。川原地区では秋には清流で育った美味しいお米が実ります。