【長崎】長崎市で約8370万年前に生きていたとされるアンモナイトと二枚貝の化石発見
長崎市は、8000万年以上前に生きていたとされるアンモナイトなどの化石が市内で見つかったと発表しました。
化石は古代の海に生息していた軟体動物、アンモナイト類に属する全長約10センチの「ポリプチコセラス・オバタイ」と、同じくアンモナイト類で直径約20センチのフィロセラス属に類似する一種です。また、古代の二枚貝で、貝殻の直径が約6.3センチのイノセラムス類に属する「プラチセラムス・ジャポニクス」も見つかりました。
長崎市恐竜博物館・中谷大輔学芸員:「長崎でこんなに状態が良いもの出てくるんだと、本当にびっくりして、本当にうれしい気持ちになりました」
2011年4月、長崎市北浦町の地層を福井県の恐竜博物館と共同で調査した際、化石を含んでいるとみられる岩石が見つかっていました。その後、岩石の周りの石を取り除き、CTスキャンで内部を調査したところ、去年2月、アンモナイト類などの化石と分かりました。同じ地層の中で近接して見つかったことから、化石はいずれも約8370万年前の後期白亜紀のものとみられています。本来、同じ時代に生息していたと考えられていなかった「ポリプチコセラス・オバタイ」と「プラチセラムス・ジャポニクス」が同じ時代に生きていたことが初めて明らかになりました。
長崎市恐竜博物館・中谷大輔学芸員:「今までは出てきた(化石の)種類というのを比較というのは当然できていたんですけど、さらにそこに時間軸というものが入ってきましたので、どちらが古い、どちらが新しい、生き物がどういうふうに変わっていくのか、そういった流れを解釈するところに今回のような研究がすごく貢献している」
化石は長崎市恐竜博物館のオープンラボで一般公開されています。