三菱重工長崎造船所が建造した新型護衛艦「あがの」を防衛省に引き渡す引渡式がありました。
護衛艦「あがの」は、基準排水量3900トン、全長133メートル、幅16.3メートル。「もがみ型」護衛艦の6番艦です。平時の警戒監視に対応するほか、有事の際は、潜水艦や水上艦艇に対する海戦や対空戦、従来の護衛艦にはない水中の機雷を安全に捜索し処分する作戦など、多様な任務に対応できる、コンパクトで多機能な護衛艦です。
当初は3月に引き渡す予定でしたが、新型コロナや資材調達の遅れなどの影響で延期されていました。引渡式では、三菱重工防衛・宇宙セグメント長の江口雅之執行役員が防衛省の担当者に引渡書を手渡し、受領書を受け取りました。
酒井良海上幕僚長(61):
「我が国を取り巻く安全保障環境は、これまでにない速度で厳しさを増しており、(あがのへの)期待は極めて大きいものがあります」
「あがの」はこの後、京都の海上自衛隊舞鶴基地第14護衛隊の所属となり、主に日本周辺海域の防衛任務に当たります。
三菱重工長崎造船所が建造する「もがみ型護衛艦」は全10隻で、既に引き渡した1番艦「もがみ」、3番艦「のしろ」、4番艦「みくま」、5番艦「やはぎ」6番艦「あがの」に続き、残り5隻の建造を予定しています。