県内では11日未明から朝にかけ、線状降水帯が相次いで発生し、各地で崖崩れが相次ぎました。
金山隆之介記者:
「午前1時前の長崎市茂里町です。雨が強まってきました。そして風も強まってきています」
長崎地方気象台は11日午前0時すぎと3時半ごろ、6時半ごろの3回、県の南部で線状降水帯による非常に激しい雨が降り続き、命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっていると発表しました。また気象庁は、午前1時半までの1時間に島原市付近で約110ミリ。午前3時までの1時間に長崎市付近で約110ミリの記録的短時間大雨情報を出し、警戒を呼び掛けました。県内では崖崩れが相次ぎました。
宇佐美武史記者:
「長崎市日の出町です。法面が崩れた影響で住宅が押し出され、30センチから40センチほど前に出ているのがわかります」
長崎市日の出町では、午前5時40分ごろ、住宅の土台の壁が幅約1.5メートル、高さ4メートル、奥行き2メートルにわたって崩れました。
住人:
「玄関がねじれているのがわかります。中までは土砂は入ってきてないんですけど、トイレは完全に壁が崩れた」
崩れた壁の上下に住む2世帯2人が自主避難しました。
宇佐美武史記者:
「長崎市淵町です。法面が崩れ、住宅の壁に向かって流れ込んでいます。中には大きな岩もあり室外機が壊されています」
また長崎市淵町では、午前7時半ごろ、法面が幅2メートル、高さ2メートルにわたって崩れました。いずれもけがをした人はいません。
このほか、長崎市立岩町では、県道に土砂が流れ込み、一時通行止めに。雲仙市では、県道脇の崖が崩れ、車が突っ込みましたが、乗っていた2人は救助され、けがはありません。
長崎市の原爆資料館では地下1階の「いこいの広場」付近に雨水が流れ込み水浸しに。地下2階の展示室まで水が流れ込んだため、客の安全や、資料の保護のため、午後1時から休館しました。資料に被害は出ていないということです。
3連休最終日の交通にも影響が出ました。JR九州の西九州新幹線は通常通り運行しましたが、武雄温泉駅から博多までを結ぶリレーかもめや佐世保から博多までを結ぶ特急みどり、ハウステンボスは本数を減らして運行。在来線は長崎本線の長崎-肥前浜間、大村線の諫早-早岐間で始発から運行休止。佐世保線は佐世保-江北間で本数を減らして運行しました。高速バスは、熊本、大分、宮崎を結ぶ路線が全便運休しました。