原爆犠牲者の慰霊と復興の願いを込めて作られた「長崎盆踊り」を継承しようと、長崎市の朝日小学校の児童たちが踊りを練習しました。
原爆投下から2年後の1947年に作られた「長崎盆踊り」は、原爆犠牲者の慰霊と復興に向けて市民を元気づけようという思いが込められ、地域の人に踊り継がれてきました。
ただ、被爆から80年が経ち、「長崎盆踊り」を知る人や、踊れる人が少なくっていることから、朝日小学校では、今年から平和学習の一環として継承する授業を始めました。
講師を務めるのは、長崎民謡舞踊連盟の永田利子さんです。6月下旬から、5年生の児童8人に、曲に込められた思いを伝えながら、踊りを指導してきました。
5年生:
「歌詞には原爆によって草木がなくなった長崎の地に、再び緑が芽吹く様子などが描かれています。皆さん平和や慰霊の思いを込めて一緒に踊りましょう」
16日は初めて、全校児童67人が一緒に踊って、振り付けを合わせました。5年生以外の児童は、5年生の踊りを収めた動画を見ながら、ホームルームや給食の時間を使って、練習を重ねてきました。
朝日小4年男子:「ちょっと難しいけど、土曜日の祭りではうまくいきそう。笑顔で楽しく平和のことを考えながら踊りたい」
朝日小4年女子:「もう戦争を起こさないようにすることを願っていると思います。上手に楽しく踊りたいです」
長崎民謡舞踊連盟 永田利子さん:
「犠牲になられた方を供養するために厳かに踊っていただきたいということもありますけども地域の一員として、踊っていただきたい」
子どもたちは今後、地域の人たちとも練習し、8月2日(土)に丸尾公園である「朝日校区慰霊盆踊り」で一緒に踊ります。