長崎市の浦上駅前に完成した商業施設に入るテナントの一部が1日オープンしました。そのうちの1つ、薬局に導入されたのは県内初となる、AI搭載の調剤ロボット。その能力とは?
金山隆之介記者:
「浦上駅前にできた商業施設で4つのテナントがオープンしました」
JR九州が浦上駅直結で新たに建設した商業施設と賃貸マンションが一体となった建物。6つのテナントが入る商業施設「IESHITA浦上」で1日にオープンしたのは、皮膚科・アレルギー科や耳鼻咽喉科、形成外科の3つのクリニックと改札の目の前に入る「ヤクシン薬局」の4つです。
ヤクシンPG・藤本明弘社長:
「調剤ミスをゼロ、待ち時間をゼロというのを目標にして調剤ロボットを入れております」
利用者に楽しんでもらおうとガラス張りになっているのが、AIを搭載した調剤ロボット「リードルファシス」です。県内で初めて導入されました。処方箋の情報が反映された画面から選択すると1箱約5秒で薬を正確に薬剤師のもとに届け、利用者の待ち時間削減に繋がります。また薬剤師の作業量が従来の5分の1ほどに減ったことで、その分、薬の説明や体調の聞き取りなど利用者に向き合う時間を増やせるようになりました。
棚入れ作業もバーコードを読み取り、引き出しに置くだけ。在庫管理もしてくれるほか、薬剤師がいない時間帯でも出庫頻度の高い薬は出口に近い場所へ自動で並び替えます。
ヤクシン薬局では、処方箋の情報を事前にLINE(ライン)から送ると待ち時間を短縮できる「つながる薬局」にも対応し、「待ち時間ゼロ」を目指しています。
ヤクシンPG・藤本明弘社長:
「自宅から通勤・通学、ショッピングその動線の中で、診察を受けてそのまま薬を受け取れる利点が一番のポイントだと思う」
駅は学生の利用者が多いことから、医療業界に関心を持ってもらおうと調剤ロボットはあえて外からも見えるつくりに。商業施設には9月1日にファミリーレストラン「ガスト」がオープンし、残りの1区画にはクリニックが入る予定です。