度重なる不適切な指導を今回も防ぐことはできませんでした。
県立高校の柔道部の顧問が部員に不適切な指導をしたなどとして懲戒処分を受けました。この教諭は過去にも2度、体罰などにより懲戒処分を受けていました。
19日付で停職6カ月の懲戒処分を受けたのは長崎市内の県立高校の46歳の男性教諭です。教諭は今年3月下旬から4月上旬にかけて顧問を務めていた女子柔道部の入学予定者や在校生の生徒3人に対し、ほかの部員にも聞こえるような状況で「学力が低い」や「母子家庭」「経済的に厳しい」などの個人情報を含む不適切な発言をしました。またやる気のない選手を「腐ったミカン」に例えるなどの発言もしました。
これらのことを受け、生徒1人がストレスにより食欲をなくすなどの症状、2人は県外の高校に転校しました。今年4月15日に被害を受けた生徒の保護者が学校や教育委員会にFAXで連絡したことで事態が発覚。県教委の聞き取りに対し、教諭は「本人たちを奮起させるためにかけた言葉だった」と話し、処分の言い渡し後、依願退職しました。
この教諭は2013年と去年にも体罰や暴言などで懲戒処分を受けていました。女子柔道部は県高総体で16大会連続優勝するなど全国屈指の実力校で、被害を受けた生徒を含め、部員全員の16人が今なお、この元教諭の家に下宿しているということです。
県教委は、今年度末までに入居する生徒や保護者の納得いく形で引受先などを考えたいとしています。
また県教委は去年4月に長崎市で道路を横断していた当時83歳の女性を車ではね死亡させたとして長崎市立小学校の60歳の男性教諭を減給2カ月の懲戒処分にしました。