去年6月に松浦市のコンビニエンスストアで起きた強盗殺人未遂事件の裁判員裁判で検察は被告の男に対し懲役22年を求刑しました。
強盗殺人未遂などの罪に問われているのは元建設作業員で、住所不定の川端健太郎被告30歳です。起訴状などによりますと川端被告は去年6月、松浦市御厨町のコンビニエンスストアで、男性店員や男性客をバールや拳で殴って重傷を負わせたうえ、店や客からあわせて6万円余りを奪ったとされています。
30日に開かれた裁判では川端被告にバールで殴られ、左目の視力が低下したという男性店員が意見陳述し、「突然壊された人生を取り戻そうとつらい現実に打ちひしがれている」などと話しました。
その後、検察側は「川端被告はバールを用意するなど計画性があったことは明らか」「殺傷能力の高いバールで何の落ち度もない2人を殴った」などとして懲役22年を求刑しました。
一方、弁護側は「強盗を決意したのは犯行直前で、準備も思いつきだった」「犯行も行き当たりばったりで計画性は乏しかった」などとして情状酌量を求め、懲役14年が相当と主張しました。
川端被告は最終陳述で「被害弁済を払ったとしても到底許されることはない」「出所後、一生かけて弁済していく」と述べました。判決は6月4日(火)に言い渡されます。