全国初です。長崎市が民間企業と協力し、人工知能=AIを使った水道管の漏水診断の研究を始めます。
長崎市上下水道局と共同研究を始めるのは音の解析技術を持つ東京文京区本郷のスタートアップ企業「wavelogy(ウェーブロジー)」です。研究では、長崎市が地下で水道管が破損した際の漏水音データと配管の地図情報を「wavelogy」に提供し、それらを基にAIを使った「モバイル音聴漏水調査システム」を開発します。
市内には総延長約2600キロの水道管が埋設されていて、これまで熟練の技術者が経験と音を頼りに漏水場所を手作業で調査していました。このシステムでは誰もが簡単に地中の漏水調査を行うことができ、データの可視化や、漏水音の履歴管理ができます。また作業の時間短縮も見込めるということです。
鈴木史朗長崎市長:
「能登半島地震の現場でも災害対応の人員が足りない状況です。機械で対応するということを可能にするシステムだと思う」
wavelogy・道上竣介社長(23):
「今漏水判断をしている約8割をAIで行って、あいまいな部分の残り2割を技師さんが判断するものになっている」
長崎市上下水道局によりますとAIを用いた「モバイル音聴漏水診断システム」を開発するのは日本で初めてだということです。来年度中に実証試験を始める方針です。