長崎大学や県立大学との連携に期待です。長崎市に島津製作所の研究拠点がオープンしました。
出島メッセ長崎で開かれた「島津長崎コラボレーションラボ」の開所式には、島津製作所の山本靖則社長を始め、大石知事や長崎市の功刀副市長らが出席しました。
京都に本社を置く島津製作所は1875年、明治8年に創業した計測機器や産業機器などの精密機器大手です。2002年には社員の田中耕一さんが、ソフトレーザーによる質量分析技術の開発でノーベル化学賞を受賞しました。
島津製作所は1月に、県と長崎市と「研究拠点立地協定」を締結していました。
1日、長崎市御船蔵町の長崎駅前電気ビルの5階の一部に開所した「長崎ラボ」では、「感染症対策」、「海洋事業」、「情報セキュリティ」、この3分野の研究を行います。
山本靖則社長:
「2年後には(創業)150周年を祝いたいと思っているが、そこに向けましても、長崎のラボで、新たなビジネスを作り出していって、150年を祝いたいと思っている」
大石知事:
「世界をリードされる島津製作所が長崎に立地をいただいたということで、世界最先端の研究をしたい方にとっても非常に刺激になるのではないかと」
長崎ラボでは今後、「感染症対策」の分野で長崎大学の専門家らと検査装置や検査試薬の研究開発に取り組みます。
また「海洋事業」では、島津製作所が開発した水中光無線通信装置の実証実験を長崎市の伊王島の近くの海で実施します。
「情報セキュリティ」分野では、全国初の「情報セキュリティ学科」を設置した県立大学と共同研究を行い、専門人材の育成につなげます。