自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題で、東京地検特捜部が長崎3区選出の谷川弥一衆院議員(82)の立件に向けて詰めの捜査をしているとみられることが関係者への取材で分かりました。
長崎3区選出で当選7回、安倍派の谷川弥一衆院議員(82)は、おととしまでの5年間に派閥から4000万円を超えるキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していなかったとみられています。
関係者によると、収支報告書への不記載について認めているということです。
谷川議員は「ずっと前からそういうもんだと言われてきたのでだめなことだと思っていなかった。派閥から収支報告書に記載しないでいいと言われた」と話しています。
谷川議員本人や谷川事務所の会計責任者はこれまでに複数回、特捜部の任意聴取を受けていて、「キックバックされた金は使わず保管し、捜査当局には保管された金を写真に撮って提出した」としています。
東京地検特捜部は、谷川議員の立件に向けて詰めの捜査をしているとみられますが、特捜部の方針に谷川議員は「納得いかない」と話しているということです。
谷川議員はこの問題が明らかになった去年12月以降、地元には戻っておらず、後援会関係者らにも一切の説明をしていません。