九州新幹線長崎ルートの未着工区間の整備方式を協議する与党検討委員会の会合が2月以来約10カ月ぶりに開かれ、佐賀空港を経由する「南回りルート」の是非などについて意見を交わしました。
会合は冒頭を除き、非公開で行われました。関係者によりますと、冒頭、森山裕委員長(78)が2月以降、国土交通省と佐賀県が交わした協議の内容を報告しました。
佐賀県の山口知事は、未着工の新鳥栖ー武雄温泉間について、国とJRが求める佐賀駅を通るルートではなく、佐賀空港を経由する「南回りルート」を一定評価しています。
委員からは「もはや、それでは西九州ルートとは言えない」「佐賀駅周辺が寂れてしまう」といった否定的な意見が多数を占めました。
また初めて長崎県議会から瀬川光之議員(61)と前田哲也議員(60)が出席して未着工区間の早期完成を要望し、佐賀県が求める負担軽減について、あらゆる選択肢による議論を求めました。
検討委員会は国交省に対し、年内に再度、佐賀県と協議し、来年1月の次の会合での報告を求めました。