小値賀町の港の近くにある「笛吹横丁」。島の人に「面白い居酒屋がある」と聞いて、行ってみました。
古い店構えの入り口には、所狭しとブリキ看板。「金鳥」柄の暖簾をくぐれば、昭和にタイムスリップしたような空間が広がっていました。
店主のベベンコビッチさんは、五島の方言で五島の日常を歌うシンガーソングライターとして活動しています。オープンしたのは2年ほど前、「小値賀にピントを合わせて、小値賀の魅力を表現したい」と店づくりをしているそうです。
島の空き家の古材などを再利用し、昭和の街角を再現。テーブルのいすに酒のケースを使うなど、屋台の雰囲気を出しています。
看板のほかにも昭和のキャラクターの人形なども。ベベンコビッチさんは、「やりすぎた」と言いながらも「物がごちゃごちゃって、意外と落ち着くとね」と五島のイントネーションで魅力を語ってくれました。
料理も地元の産品が並びます。中でもハガツオの燻製「おぢか なまぶし(590円)」は、スモーキーでお酒にもぴったりです。
「都会にもこういう昭和の店あるけど、唯一の違いは、小値賀では店の外に出てもあんまり変わらない。中も外も浸透圧が一緒」
ベベンコビッチさんの「自虐ネタ」にも聞こえますが、ゆっくりと流れる小値賀の豊かな時間への自信のようにも感じました。
笛吹横丁
住所 小値賀町笛吹郷1537-23
営業 18:00~24:00(オーダーストップ23:00)
休み 月曜・第1火曜