佐世保市の「九十九島水族館 海きらら」で行われた特別企画「海きららであなたの夢叶えます!」応募者から送られた「海きららで叶えたい夢」を基に、水族館のスタッフが夢の実現をサポートする企画です。
今回選ばれたのは、福岡市在住の中学1年生、川尻愛さん(13)。夢は「イルカの飼育員になること」です。愛さんは幼少期から佐世保にあるひいおばあちゃんの家を訪れるたびに、海きららに足を運んでいました。そこでイルカのショーを見て、イルカトレーナーに憧れを抱くようになりました。バレエを習い、人前に立つことが好きになったことも、この夢を追いかける原動力となったといいます。
飼育員体験は、イルカのエサを準備する調餌作業から始まりました。普段は見ることのできないバックヤードで、イルカのためのエサを切り分ける作業に挑戦。魚の硬さに苦戦しながらも、イルカたちの健康を支える大切な仕事を体験しました。
続いて、イルカとのパフォーマンスに必要なハンドサインの練習。愛さんは、イルカのニーハと息を合わせるために、「バイバイ」や「バンザイ」などのハンドサインを習得。指先まで意識し、正確な動きを伝えるために何度も練習を重ねました。
午後3時20分、いよいよ愛さんの夢が現実となる瞬間が訪れました。イルカのプログラム本番が始まり、愛さんは観客の前でハンドサインを出し、ニーハと息の合ったパフォーマンスを披露。
練習では失敗した種目も、本番では見事に成功。観客から大きな拍手と歓声が送られました。
プログラムの最後には、ニーハとナミの2頭によるジャンプが行われ、愛さんの初めてのイルカショーは大成功に終わりました。
愛さんをサポートしたのは、海きららイルカトレーナーの讃岐理佐さん(22)。讃岐さん自身も幼少期からイルカトレーナーになる夢を持ち続け、おととし、その夢を叶えました。愛さんに送ったのは「夢を持ち続けて」とのアドバイス。
1日限りの特別な体験を通じて、愛さんは大好きな海きららで夢への一歩を踏み出しました。将来、本物のイルカトレーナーとして人前に立つ日が来ることを願っています。