長崎大学に建設された感染症研究施設「BSL-4」をめぐり、厚労省が危険度の高い病原体を所持できるよう長崎大学を認可・指定しました。
長崎大学坂本キャンパスに建設された「BSL-4」施設は予防法や治療法を開発するためにエボラウイルスなど危険度の高い病原体を扱える研究施設です。
厚労省は24日、「BSL-4」施設で病原体を所持できるよう長崎大学を指定しました。
長崎大学の「BSL-4」施設では危険度の高い病原体を用いた実験ができるようになり、研究目的の「BSL-4」施設は国内初です。
施設の稼働を認めないよう厚労省を訴えている原告で、周辺住民の山田一俊さん(78)は「住宅地で危険な病原体を扱うのは住民の健康と命をないがしろにしている」と批判。「厚労省からも大学からも事前に説明がなく残念。稼働を食い止めるために訴え続けたい」と話しました。
長崎大学は来週28日(火)に周辺住民に説明する場を設けるとしています。
鈴木市長は「長崎大学が市民の理解のために地道な取り組みを継続してきた成果」とした一方、「丁寧な説明を続けることが重要」とのコメントを出しました。
一方、「BSL-4」の本格稼働に向けて危険度の高いウイルスを外部から運び入れる際には別途、厚労大臣の承認が必要になります。