長崎市諏訪神社の秋の大祭長崎くんちは2日目、「中日」を迎えました。期間中、1回しか行われない八坂神社での奉納、そして街中での庭先回りを取材しました。
午前8時30分、八坂神社にやって来たのは、「鯱太鼓」を奉納する銀屋町です。見せ場の「上げ」では、観客も一緒になって「ホーライコ」の掛け声を響かせます。4回もの「モッテコイ」に応え、大勢の観客を沸かせました。
銀屋町采振・手塚圭一郎さん:
「最高だったと思います。疲れもあると思うが、気合と根性で良い奉納をできるように頑張りたい」
続いて「龍踊」を奉納する五嶋町が登場。全長18m、重さ約150キロの龍を縦横無尽に動かします。10年前の前回から登場した白い龍、「白龍」は、今回も登場。「青龍」と「白龍」、2体の龍が、高く、速く勢いのある舞で競演しました。
龍衆・吉田拓也さん:
「家族が見に来ていたので、かっこいいところを見せたいと思って…。これからも最高の奉納をしていきますので、お願いします!」
五嶋町は今回、初めて外国人の囃子が参加しました。カナダから長崎東高校に留学中のシルシャさんは、五嶋町でホームステイをしていることをきっかけに風の音を表現する大ばつ(おおばつ)を担当しています。
シルシャさん:
「ここまでは順調よ。くんちはとても楽しくて、素晴らしいイベントです。きょうもとてもエキサイティングだわ!」
通訳のカトローニ・ソフィアさん(長崎東高校2年・大バツ):
「あんまり寝てないです、(何時間睡眠?)3時間くらい…」
「2日目も頑張って、3日目までくんちを盛り上げていきたいと思います、頑張ります」
八幡町は、山伏道中と剣舞、弓矢八幡祝い船を披露。「剣舞」は、小学生6人を含む、16人全員が、初挑戦とは思えないほど、美しく、そして勇ましく舞いました。「静」と「動」が魅力の「弓矢八幡祝い船」では、20人の根曳たちが、荒々しい波を表現。重さ約3トンの船を豪快に回しました。
八幡町・小鉦 鶴田悠真君(小榊小4年):
「声を出さなきゃと思って声を出しました、きのう眠くて、たまに寝ちゃっている時があったので、声を出しました。きついけど楽しいというか…たまに喉が痛くなるからそこら辺がな…。声を出して思い切り叩きたいです!」
根曳・木下貴海さん:「八坂神社は3日間で1回しかない場所、熱い思いで取り組むことが出来ました。中日ということもあり、場所があと2場所、あす2場所、残り少なくなってきたので、1本1本全力を尽くせるように頑張っていきたい」
牛島ひかりアナウンサー:
「町中ではいたるところで庭先回りが行われています。平日ですが、多くの人でにぎわっています」
演し物を企業や店などの前で短く披露し、福をお裾分けする「庭先回り」。町中にシャギリの音が鳴り響き、県内外からのくんちファンはその姿に釘付けになっていました。
福岡県から:
「元々(住まいは)長崎なんですけど、初めて来ました。いっぱい写真撮りました」
午後1時を過ぎた頃、新地中華街では「本踊」の万才町が。午後2時前には銅座町で「本踊・石橋」を奉納する興善町が所望踊を一部披露しました。午後3時を過ぎた頃には、十八親和銀行本店前に麹屋町が到着。集まった観衆に向けて、「川船」を力強く曳き回しました。
時津町から:
「川船が見たかったので今見られてよかったです。近くで見ると迫力があってすごく見られてよかったなと思いました。(この後も)グルグル見て回ろうかなと思います」
中日の庭先回りはこのあと午後9時ごろまで。
長崎くんちはあす、最終日の後日を迎えます。