長崎県内で労働災害による死亡事故が相次いでいることを受けて、長崎労働基準監督署が長崎市の工事現場の緊急パトロールを行いました。
長崎労働基準監督署の井上和秀署長や市内の建設業労働災害防止協会の安全指導員ら合わせて8人が桜町の旧長崎市役所別館の解体工事現場を訪れました。
パトロールでは、計画書通りの手順で作業が進められているか、重機は適切な管理のもと使用されているかなどを一つひとつ確認しました。
西海建設土木工事部・松尾真一次長:
「重機が下がったりする時に散水する人との接触事故とかが考えられるので、見張り人をつけて作業員同士は無線で合図をとって『今から下がるよ』など合図をとって接触防止に努めている」
県内では今年1月から5月までに労働災害による死亡事故で6人が亡くなっています。6人のうち4人は、長崎労働基準監督署の管内で、既に去年1年間と同じ死亡者数となっています。5月末時点で死亡者が4人となったのは2000年以来24年ぶりです。
長崎労働基準監督署・井上和秀署長:
「非常に危機感を持っていまして、このペースで増加すると過去最高の死亡者数の懸念もありますので、一刻も早くこの増加に歯止めをかけ指導を強化したい」
西海建設土木工事部・松尾真一次長:
「現場では当然危険は伴います。しかし我々の日々の打ち合せ、それと現場のルール化、これを徹底することでその災害というものは必ず防げると私は思っている」
長崎労働基準監督署は、熱中症の発生がピークとなる7月から8月にかけてはこまめな『水分補給』や、暑い日は『仕事を中断する』などの対策を呼び掛けています。