南島原市で大規模な地滑りが発生し、付近の2世帯に「高齢者等避難」の情報が出されています。3年前にもほぼ同じ場所で地滑りが起きていました。
宇佐美武史記者:
「こちらが土砂が流れ着いた現場です。土のうが詰まれ、奥には倒れた木が見えます」
こちらは地滑りの発生から2時間後の映像です。石が転がり落ちている様子が分かります。バキバキと音を立てて木が折れ、盛り上がった地面にはひびが入っています。
14日(火)朝8時ごろ、南有馬町大抜地区で幅約100メートル、長さ約200メートルに及ぶ大規模な地滑りが発生しました。幸い、けがをした人はいませんでした。地域住民の通報で駆け付けた市の職員が確認し、市は14日午後5時30分に、被害の恐れがある付近住民2世帯5人に「高齢者等避難」の情報を出しました。
付近住民:
「杉の木が倒れるような音。バキバキというような感じ。今はまだ大丈夫かとは思うんですけど、ながし(梅雨)あたりに(地滑りが)来た時に気を付けないと」
また、ほかの住民は「バリバリ、パキパキ、パンパンと音が聞こえ、工事が始まったのかと思った」「泥の臭いがして怖かった」「3年前も10日間避難したので、また避難かと思った」と話しました。
2021年8月にもほぼ同じ場所で地滑りが起きていて、その時は市道に木が横たわり、土砂が流れ込んでいました。市はこの市道の一部を通行止めにしています。
宇佐美記者:
「あちらの木が倒れている部分が今回地滑りが起きた現場だと思われます。そのすぐ近くの地面がえぐれているところが前回3年前の地滑りによるもので、復旧工事が進められていました」
工事が進み、市は前回の地滑りで崩落した市道の復旧作業に今年度から入る予定でした。
長崎地方気象台によりますと近くの南島原市口之津では12日(日)に80ミリの雨を観測しました。市は近くの公民館を開放し、いつでも避難出来る状態にしています。
今後の状況次第では専門家と協議しながら避難指示などに切り替える可能性もあるとしています。