秋の新嘗祭で、新米を皇居へ献上する「宮中献穀」の最初の神事です。「斉田清祓(さいでんきよはらい)」と「播種祭(はしゅさい)」が佐世保市で行われました。
宮中献穀事業は毎年全国で行われ、県内で1カ所が指定されます。今年は佐世保市上柚木町で36年にわたり米農家を続ける松永昌志さん(62)の田んぼが選ばれました。「献穀田」に佐世保市が選ばれたのは1982年以来、42年ぶりです。
「斉田清祓」では神職が塩をまき、田んぼを清め、「播種祭」では、松永さんや佐世保市の宮島市長が稲の種を苗床にまき、豊作を祈りました。
生産する米の品種は「なつほのか」。「にこまる」の子として2016年に県の奨励品種に登録された新品種で、夏場の高温に強く、やさしい甘みとほどよい粘り、ほのかな甘い香りが特長です。
献穀者・松永昌志さん:
「私みたいな若輩者が(献穀田を)受けてもいいのかと思いましたが、私なりに頑張って良い米を作りたい」
秋の新嘗祭に向け、6月7日(金)には苗を植える「お田植祭」。8月に虫よけ・風除け祈願の「青田祭」。10月に稲刈りの「抜穂祭」が予定されています。