指名手配されたのは“10年ほど前に隣人”だった男でした。逃走中の男とみられる人物が事件現場周辺を歩く様子を防犯カメラが捉えていました。
■母娘殺害 元隣人を指名手配
遺体発見の2日前、防犯カメラには手配されている男と同じ特徴の人物が映っていました。
場所は現場から数百メートルの路上。午前5時すぎ、上着でしょうか、何かを手にゆっくり歩いています。
兵庫県たつの市の住宅で田中澄恵さん(74)と娘の千尋さん(52)の遺体が見つかった事件で、警察は大山賢二容疑者(42)を指名手配しました。娘・千尋さんへの殺害容疑です。
大山容疑者と殺害された親子の接点が見えてきました。
近隣住民 「10年くらい前に一緒に(隣に)住んでいた、お父さんと2人」
容疑者と被害者の関係を整理します。近隣住民によりますと、10年ほど前、被害者である田中澄恵さんは夫婦で暮らし、その隣で大山容疑者が父と暮らしていたそうです。
大山容疑者が住んでいたのは10年ほど前までのこと。
被害者である娘の千尋さんが戻ってきたのは澄恵さんの夫が亡くなった後、5年ほど前のことです。
近隣住民 「(娘)千尋さんは大山容疑者とはかぶっていない、(居住)年数的に。大山容疑者が出て行ってから千尋さんが帰ってきた。(大山容疑者の)父はおとなしい人で、見た目も真面目で普通の家庭。息子の存在は分かっていたけど、表に出ることもなく、事を起こすこともない」
■遺体発見前 現場周辺に姿か
事件直後、容疑者の動きでも分かったことがあります。
時系列を振り返ります。親子の死亡推定日時は今月13日で、19日に遺体が発見されています。
警察は遺体が発見される前の16日、30キロほど離れた高砂市内の路上で寝ていた大山容疑者に職務質問していたことが分かりました。
大山容疑者は警察に「人を殺した」と伝えたそうです。
ただ、内容があいまいで、凶器とみられるものを所持していなかったことなどから身柄の確保には至りませんでした。
警察は、たつの市内の現場付近まで送り届けたということです。
その翌日の早朝、現場から数百メートル離れた住宅で不審な人物が目撃されていました。
不審な人物を目撃した人 「(17日の)朝5時前、ここに座っていた。防犯カメラの人あのまま、帽子もマスクも」
ちょうど同じころ、すぐ近くの防犯カメラにも、よく似た人物が映し出されていました。
午前5時ごろ、上着のようなものを触りながら路上を歩く人物。
警察が公開した防犯カメラの映像も同じ日に撮られたもの。同じく黒い帽子にマスク、白いTシャツに黒いズボンです。
ただ一つ違うのは上着のようなものを触っているところです。
映像は警察も押収したそうです。
不審な人物を目撃した人 「とにかく立ちなさい、この場からどいてもらわないと困る。立ち上がるもプルプル震えて、なんで震えているのか分からないが、手を貸そうと言ったが(不審者は)『いやいいです』と。お酒という感じではない」
警察は、なぜ公開捜査に踏み切ったのでしょうか。
元神奈川県警 捜査1課長 鳴海達之氏 「指名手配するには本人で絶対間違いないものがないと、なかなか指名手配できない。凶器以外のもの、本人が特定できるカード類、あるいは財布を落としたなど考えられる。なぜ10年前に住んでいた大山容疑者が今になって殺害した理由・動機の部分を明らかにしないといけない」