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2025/11/20(木) 19:04

初の被告人質問で山上被告「旧統一教会に間接的に利用されて」

  • #社会

 山上徹也被告(45)の裁判で20日午後、被告人質問が行われました。「旧統一教会に間接的に利用されている」など、当時の母親への思いを語りました。

■初の被告人質問で山上被告は?

20日の被告人質問から 弁護人 「年齢はいくつですか?」

山上被告 「45歳です」

弁護人 「45歳まで生きていると思っていましたか?」

山上被告 「生きているべきではなかったと思います」

弁護人 「なぜですか?」

山上被告 「このような結果になってしまい、大変ご迷惑をおかけしたので」

 社会を震撼させた事件から3年余り。被告本人が証言台に立ちました。

 安倍元総理を銃撃し、殺害した罪などに問われている山上被告。20日、第10回公判が開かれ、被告人質問が行われました。

 証言台に呼ばれた山上被告。椅子に座り、眼鏡を外して机に置きました。語ったのは旧統一教会に入信した母親について。

弁護側 「どんなお母さんですか?」

山上被告 「基本的には悪い人ではないと思いますが、旧統一教会については理解しがたいことがありました」

弁護側 「入信したことについては?」

山上被告 「あれほど多額の献金がなければよかったのではないかと思います」

 母親が、夫の自殺や、長男の大病をきっかけに旧統一教会に入信したのは1991年、次男の山上被告が10歳の時。総額1億円に上る献金が始まり、自己破産しました。

弁護側 「あなたが母親の入信を知ったきっかけは何だったんですか?」

山上被告 「祖父の会社の不動産を勝手に売ったことがあり、無理やり聞いたら旧統一教会への献金だったということが分かりました」

弁護側 「お母さんの入信についてはどう思っていましたか?」

山上被告 「テレビのワイドショーか何かで90年代の最初のころ盛んに報道があったので自分も知っていたんですが、自分は体験しているわけではないので、実の母よりテレビのワイドショーを信じるのかと聞かれると、それ以上何も言えませんでした」

 山上被告は高校時代、消防士を目指していたといいます。

山上被告 「特段、強い希望はあったわけではないのですが、何か目標を無理やりにでもつくらないと、どうしたらいいか分からない状況だったので消防士になろうと思いました。何かのために自分の存在をなげうつというのか、そういうものの最たるものに当時は思えました」

 ただ、消防士の試験には合格せず、自衛隊に入隊。収入を得られるようになりましたが…。

山上被告 「兄と妹をやしなうだけの経済力が母親にないと思っていたので、母親を助けなければならないと思っていたが、それに対する反発がありました」

弁護側 「母を支援するのをどう思っていた?」

山上被告 「非常に不満はあった。当時の状況からいうと母からも兄からも自分は利用される状況にいるのが、なんでそんなのを自分はしなければならないのか不満はあった。旧統一教会に間接的に利用されていると思っていた」

 2015年には長男が自殺。その時の山上被告の様子について、19日に弁護側の証人として出廷した妹は…。

山上被告の妹 「(長男の葬儀で)徹也は悲しそうに嗚咽(おえつ)していて、遺体のそばを一晩離れず悔しくて泣いていました」

 長男の死をきっかけに、山上被告は「あまり人と関わりたくなさそうになった」といいます。

 一方で、母親は旧統一教会との関係を継続。妹への“お金の無心”がなくなることはなかったといいます。

山上被告の妹 「母がラスベガスに行って費用を他の人に立て替えてもらったから返さないといけないと。家賃が払えなくなって追い出されるからと私の腕にしがみついてきて、20~30メートル母を引きずって歩いて、みじめでつらかったです」 「母が私に連絡してくるのは金の無心だけで、その時は鬼の形相で、もう母親じゃないんだなと」 「お金を貸す時には母に『返してね』と言うんですが、これは神様がくれたお金だから返さないと言われ、この人は旧統一教会の人なんだと」

 旧統一教会について、山上被告の妹は…。

弁護側 「旧統一教会に反感は持っていましたか?」

山上被告の妹 「持っていました」

弁護側 「復讐(ふくしゅう)することを考えたことは?」

山上被告の妹 「復讐よりも関わりたくない気持ちが大きかった。復讐できるなら、していたかもしれません」

 また、安倍元総理が被害者となったことに「不思議ではなかった」と話し、その理由について「安倍氏が載る教団の機関誌が母親の部屋に置かれていた」などと述べました。

山上被告の妹 「私たちは旧統一教会に家庭を破壊された被害者ですが、法的には被害者ではありませんでした」 「母は成人で、自らの意思で献金をしていて、私たちは口を出せなかった。合法的に解決する方法はありませんでした」

 妹が証言したことについて山上被告は…。

山上被告 「私が覚えていない細かいところをよく覚えているなと」

弁護側 「証人として来たことについては?」

山上被告 「非常につらい思いをさせたと思います」

 山上被告への被告人質問は来週も行われる予定です。

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