岩手銀行本店にクマ立てこもり　秋田ではクマ被害自衛隊派遣へ

　小泉防衛大臣は秋田県などでクマなどによる人身被害が相次いでいることを受け、自衛隊を派遣する方向で調整に入りました。

■クマ地下駐車場に立てこもり　大学にも

　相次いで起きている、クマの立てこもり。28日、岩手県盛岡駅からわずか1キロの場所にある、岩手銀行本店の敷地内にクマ1頭が侵入。通勤・通学時間帯の市街地は緊張感に包まれました。

岩手県民 「こんなところに出るとはね。ついにここまで来たかって感じ」

　その後、パトカーが敷地内に入りクマが逃げ込んだとみられる地下駐車場を封鎖。捕獲作戦が実行されました。

　そして、市は吹き矢で麻酔を打ち、動かなくなったところを捕獲。クマは体長およそ1メートルで、けが人などはいませんでした。

　しかし、安心もつかの間…。

　昼過ぎ、今度は銀行から2キロ離れた場所にある岩手大学でもクマの目撃情報がありました。

岩手大学の学生 「ちょうどクマが出た近くの教室で（授業を）受けていて」 「ただ恐怖でしたね」

■小泉防衛大臣「安全取り戻す」

　生活圏に進出し始めているクマ。隣の秋田県では、50人以上が襲われ2人が死亡しています。

　28日、秋田県の鈴木健太知事は、小泉進次郎防衛大臣に自衛隊の派遣を要請しました。

鈴木知事 「玄関のドアを開ける時、警戒しないといけないような状況で、防衛省自衛隊の力を借りなければ国民の命が守られない状況」

小泉防衛大臣 「秋田県と協力して早急に対応策を練り、安全と安心を取り戻すべく対処してまいりたい」

　防衛省はクマの駆除は実施せず、罠の運搬や駆除後の解体など、後方支援を行う隊員を派遣する方向で調整を進めています。

（「グッド！モーニング」2025年10月29日放送分より）