スウェーデン北部の北極圏の都市で巨大な教会を5キロにわたって丸ごと移動させる作業が行われました。
多くのタイヤに太い鉄骨が並ぶ特注の台車。重さ672トンの巨大な教会が時速1キロ前後のスピードでゆっくりと移動していきます。
スウェーデン北部のキルナで19日から20日にかけて、113年の歴史がある教会を約5キロ離れた場所へ移すプロジェクトが行われました。
キルナでは長年の地下の鉱山採掘によって地盤沈下の恐れがあるとして、20年以上前から街の中心部を移転する計画が進められています。
住人 「とても寂しいです。私たちのランドマークが馴染みのある景色からなくなってしまいました」 「教会を動かすのは不可能かと思っていました。教会が回転して、正しい方向に動き出すのを見て感動しました」
移動は「グレート・チャーチ・ウォーク」と名付けられ、スウェーデン公共放送がその様子を生配信したほか、町民や観光客が沿道で歓声を送りました。
教会は20日午後、国王も見守るなか新たな場所に到着し、ファンファーレで迎えられました。
後日、基礎の部分の工事が行われることになっています。