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2025/8/16(土) 23:30

停戦合意も新たな制裁もなし…米ロ首脳会談「プーチン氏の勝利だ」

  • #国際

世界が注目した直接会談。予防線を張って臨んだトランプ大統領でしたが、案の定、停戦への進展は見られず。さらにロシア寄りと受け取られる発言も飛び出し、「プーチン氏の勝利だ」という厳しい見方も出ています。(8月16日OA「サタデーステーション」)

■ゼレンスキー氏 トランプ氏と会談へ

歴史的な会談を終え帰ってきたトランプ大統領。会談前は、搭乗時に手を振る姿が見られましたが、会談後はお疲れの様子。6時間のフライト中、ほぼずっとゼレンスキー大統領やヨーロッパ各国の首脳と電話会談していたそうです。その内容について、SNSで発信しました。

トランプ大統領のSNS(16日投稿) 「恐ろしい戦争を終わらせる最善の方法は長続きしない単なる停戦協定ではなく、戦争を終わらせる和平協定に直接進むことであると全員が判断した」

目指すのは停戦ではなく、和平協定の締結。18日には、ワシントンでゼレンスキー大統領と会談すると新たに発表しました。そのゼレンスキー氏について、会談後FOXニュースのインタビューで。

トランプ大統領(15日) 「結局のところ、ゼレンスキー大統領が実現させるかどうかだ」

ゼレンスキー氏は、トランプ氏からプーチン大統領の思惑について報告を受けたと言います。

ゼレンスキー大統領のSNS(16日投稿) 「私は、三者会談が行われない場合、あるいは、ロシアが戦争の公正な終結を回避する場合、制裁を強化すべきだと述べました」

トランプ氏は、会談内容を10点満点だと自画自賛していました。一方で、各メディアは。

アメリカCNNキャスター 「進展についてのあいまいな発言があるだけで、具体的な計画やウクライナとの停戦協定はありませんでした」

ウクライナメディアのキャスター 「停戦合意も新たな制裁もありませんでした」

紙面には、「プーチン氏の勝利」などの見出しが躍り、トランプ氏に成果がなかったと冷ややかでした。その会談では、何が起きていたのでしょうか?

■目立つ厚遇 ロシア寄り姿勢も

報告・鈴木彩加記者 「プーチン大統領が乗っているとみられる飛行機が今見えて来ました。米軍基地へと向かっていきます」

米ロ首脳会談の舞台となったのはアメリカ・アラスカ州。19世紀にアメリカに売却されるまでは、ロシア領だった地です。

トランプ氏は米軍基地にレッドカーペットを敷き、拍手で6年ぶりの再会の瞬間を迎えました。その直後、プーチン氏は、何かに気づきます。アメリカ軍の爆撃機と戦闘機が歓迎の編隊飛行を披露。その後もプーチン氏を大統領専用車に同乗させるなど、「異例の厚遇」で会場に向かいます。

実は“遅刻魔”としても知られるプーチン氏。3月には、トランプ氏との電話会談を始める予定だった午後4時に国内のイベントに出席中でした。

イベント司会者(3月) 「報道官によるとあなたはトランプ氏と午後6時まで電話会談するそうですが?」 プーチン大統領(3月) 「私は聞いていないです。(報道官の仕事は)そんなものです」

しかし今回は、遅刻せずに現地入り。そこに意図はあったのでしょうか?

慶應義塾大学 廣瀬陽子教授 「トランプ氏に対する敬意だと思う。ここでトランプ氏を怒らせてしまうと、制裁を科せられる可能性がある。これは絶対に避けたかったシナリオ。(プーチン氏は)余裕を見せつつも、相当気を使っていた」

当初の予定から大きく変わったのは、会談の形式です。1対1ではなく3対3に変更され、さらに、ランチミーティングも中止に。トランプ氏が「会談の結果次第」としていた共同会見は、予定通り行われました。

トランプ大統領(会談後の記者会見) 「いくつかの大きな点については、まだ完全に一致してはいませんが、進展はありました」

しかし、停戦に向けた具体的な言及はありませんでした。会談が行われた日も、ウクライナへの攻撃を止めなかったプーチン氏は…

プーチン大統領(会談後の記者会見) 「この状況では奇妙に聞こえるかもしれないが、我々は常にウクライナの人々を兄弟だと考えています。起きていることは、我々にとって悲劇であり、つらい痛みです。したがってわが国はこれを終わらせることに強い関心があります」

プーチン氏が珍しく英語を使う場面もありました。

プーチン大統領(会談後の記者会見でのやりとり) 「Next time in Moscow?(次はモスクワで?)」 トランプ大統領 「それは興味深い。少し批判を受けるでしょうが、可能性はあります」

慶應義塾大学 廣瀬陽子教授 「ロシアは何も譲らずに会談を終えることができたと思う。結局何のディール(取引)も結んでいないですし、『次はモスクワに来てほしい』みたいなことを言うくらい余裕もある。交渉を行ったことで、トランプ大統領も、ロシアが嫌がっている次の制裁には踏み込みにくい。プーチン大統領は時間稼ぎができた。今のロシアのウクライナ占領地は、日本の北方領土のような状態になると思う。日本もウクライナも自国領として返還を求め続ける。でもロシアはのらりくらり、時だけが経ち、ロシア化が進む。それを狙っているのではないか」

会見後、ロシア側は笑顔で話す2人の動画を公開。一方、アメリカ側はプーチン氏に迫っているかのような写真だけを公開しました。その後、ウクライナでは…

ウクライナ・キーウ市民 「あの男(プーチン)が歩くのはレッドカーペットではなく処刑台でしょう」 「トランプが何を考えているのか私には全く分かりません。彼は(プーチンと)全く同じ印象です」

米ロ協議でロシア側の窓口を務めるドミトリエフ氏は…

ロシア交渉担当者 ドミトリエフ氏 「ロシアは非常に好意的に受け入れられました。トランプ氏が米ロ間の経済協力の大きな可能性を示唆したことは非常に重要です」

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