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2025/7/13(日) 23:30

【独自】生々しい51針の被害男性が語る恐怖 ヒグマ襲撃 悲痛の友人「大親友失った」

  • #社会

クマの被害が止まりません。12日、北海道の住宅地で新聞配達中の男性がヒグマに襲われて死亡。一夜明けた13日朝も目撃情報が出ています。一方、夏の観光地・軽井沢では10年以上、人への被害がゼロに抑えられています。なぜなのか、その対策を取材しました。

■ヒグマ襲撃 前日も「目と目が合った」

(クマを目撃した人)「この道路を歩いていたの。こっちに向かって」 12日、新聞配達員がクマに襲われて亡くなった北海道福島町。13日もクマの目撃情報がありました。 (クマを目撃した人)「こうやって、のっそのっそと歩く感じで、この山に入っていってしまった」 この町では、今月10日をはじめ、住宅街での目撃が続いています。12日にクマに襲われて亡くなった佐藤研樹さん。佐藤さんは母親と2人で暮らしていました。 (佐藤さんの友人)「気さくで本当に真面目な方で、私としては、心の中にひとつぽっかり、本当に大親友を失ったっていう…」 新聞配達のかたわら、コンブ漁のアルバイトで生計を立てていた佐藤さん。襲われる前日にも、クマに遭遇していました。 (佐藤さんの同僚)「(クマが)立ったんだって。こう立って、だから2メートルぐらいあったって(佐藤さんが)言ってたよ。目と目が合ったんだと、前の日」 「(佐藤さんが)かわいそうで、どうにもなんない。頭から離れない、亡くなってから」

■ヒグマ襲撃 用水路に“逃走の痕跡”か

民家の庭先でクマに襲われた佐藤さん。そのまま、数十メートル先の草むらまで引きずられています。 (地元住民)「これが引きずった跡ですよね。ここに血痕があるんですけど…これですね、これ」 なぜクマは佐藤さんを草むらまで引きずっていったのでしょうか?現場を調査した専門家は…。 (野生動物被害対策クリニック北海道 石名坂豪代表)「鹿をヒグマが捕獲した場合、一般論としてオープンスペースで開けた場所でそのままというのは避ける。それなりに警戒心があるヒグマの一般的な行動なのかなと」 さらに着目したのが… (石名坂豪代表)「ちょっとこの用水路が気になるんですよね。逃走経路としてありえるので」 現場の脇にあった用水路。その先を見てみると… 「必ずしもクマとは限らないですけど、ここら辺移動したっぽい跡ありますよね。ちょっと踏み跡っぽいのありますよね」 大きな動物が通ったような痕跡。その先は山につながっています。 (石名坂豪代表)「オス成獣だとすると1日で20キロとか平気で移動しますので、ここら辺が騒がしくて移動したのであれば隣町とか含めて広いエリアで警戒しなければならない話です」

■独自51針の大けが 被害男性語る

全国で多発する、クマの人身被害。栃木県那須塩原市でクマに襲われ、九死に一生を得た男性が、その一部始終を語りました。 (クマに襲われた 三森利行さん(77))「(クマの)親子連れ見た時はもうこれはダメかなと思ったね。正直な話…」 (草薙和輝アナウンサー)「今月6日、那須塩原市内の別々の場所で男性2人が相次いでクマに襲われました」 2件続けて発生したクマの人身被害。事故で重傷を負った男性が、番組の取材に応じました。 (三森利行さん)「グルグルグルグルっていってるんですよね、後ろで…で、立って後ろを見た瞬間(クマが)親子で俺を見ていて」 Q.どのくらいの距離ですか? 「2メートルくらいかな。子連れだからもうダメだと思って、目が合った瞬間(クマが)突進してダーンとで、頭ガリってやられて、ここを引っかかれて、で足をやられて、これがひどいんです。これ(牙が)バクっと入っちゃった」 男性は先週日曜日、「クマタカ」の写真を撮りに山へ入ったところ、体長1.7メートル程の子連れのクマに襲われました。頭や足など、51針を縫う重症を負い、6日間の入院を余儀なくされたといいます。最初に攻撃を受けた頭部にはいまだ生々しい傷跡が残っていました。 (三森利行さん)「病院の先生も『よく助かった』って全員の方が言ってました…」 左足のふくらはぎを噛まれた状態でクマと応戦した三森さん。しかし、成す術はありませんでした。 (三森利行さん)「何もできない、お手上げ。こっちで防御してこっちでゲンコツで(クマを)叩いた。筋肉の塊ですよ。全然動かない」 クマは1度攻撃を止め、再び攻撃してきたといいます。三森さんが大声を上げた時、クマが一瞬、隙を見せたため間一髪、逃げ出すことができました。 Q.九死に一生を得た要因は? (三森利行さん)「逃げたこと、逃げなきゃダメだ、何しろ…俺クマには全然憎しみはない。俺が悪いんだから、縄張りに勝手に入ったからしょうがない…良く助かったと思っている、今でも…」

■14年“クマ被害ゼロ” 観光地の対策

一方、2011年から、クマによる人身被害ゼロの自治体があります。 夏の避暑地として人気の高原リゾート、軽井沢。クマと人間の生活圏がとても近い地域です。今月に入り10件以上クマが目撃されていて、13日も目撃情報がよせられているといいます。 (クマを目撃した人)「外を見ていたら、黒いものがパタパタと走っていって、クマでした」 こうしたなか、クマと人の“衝突”を避けるため、効果を上げている取り組みがありました。 「ワンワン!ワンワン!」 森に向かって猛烈に吠えたてる犬。クマ対策の特別な訓練を受けた犬“ベアドッグ”がクマを追い立てる様子です。 (クマの保護管理を行うNPO法人ピッキオ 井村潤太さん)「割と若いクマの目撃が、ちょっとあるのかなと。親から離れたばかりのクマというのは(市街地へ)ふらっと迷い込んでしまったり」 ベアドッグと共に、軽井沢のクマ対策を行う井村さん。クマが人の生活圏に近づいた際、森の奥へと追い立てる役割を担っています。 一度捕獲したクマにつけた発信機をたよりに、パトロールは始まります。 (NPO法人ピッキオ 井村潤太さん)「発信機が付いているクマがこの斜面にいるので、(人が通る)道から近いということもあって牽制をしようかなと」 クマの存在を示す信号を確認した井村さん。 「エルフ、準備はいい?よし、行こう」 険しい山道をものともせず登っていくエルフ、その時… 「ワン!ワン!」 クマの気配を察知したのでしょうか。暗闇の奥へ向かって吠えたてます。 「もういない。大丈夫」 この日、2頭のクマを森へ帰しました。 (NPO法人ピッキオ 井村潤太さん)「なかなか今は猟師さんも減っていて、人に追いかけられるということを経験するクマというのがなかなかいない。クマ側に人が怖いんだよとか、犬が怖いんだよとか、学習させる機会が必要になってくる」

7月13日『有働Times』より

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