“脱炭素化”で注目　都心に日本一高い“木造”ビル

　脱炭素化に向けて木造の中高層ビルが次々に建設されるなか、東京駅近くに高さ日本一の木造ビルがまもなく完成します。

　高さ56メートル、地上12階建て、7月の完成時には国内で最も高い木造ビルになります。

　スギ、カラマツなどに鉄骨を組み合わせ、耐火性と耐震性を高めました。

第一生命保険　不動産開発課　吉田真歩さん 「普通のスギだと約2400本の木を使っていることになる。建設会社の技術革新によって、最近は木造が1つの選択肢になっている」

　大阪・関西万博の「大屋根リング」が世界最大の木造建築として注目されるなか、建設時のCO2排出量を大幅に削減できる木造中高層ビルの建設が加速しています。

　注文住宅を手掛けるAQグループは去年、純木造8階建ての本社ビルを建設しました。日本伝統の寺社建築を生かしたといいます。

AQグループ　宮沢俊哉会長 「温故知新。宮大工の技を復活させている」

　木造ビルは高齢化が進む林業の活性化にもつながると期待されています。

宮沢俊哉会長 「（木造中高層ビルは）経済的にも環境的にも地球のためにもなる活動だと思っている」