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2025/6/22(日) 22:46

【米軍イラン核施設を攻撃】トランプ氏が緊急演説“残る標的も破壊”報復連鎖の懸念

  • #国際

中東情勢が極度の緊張状態にある中、米国はイランの核開発拠点に対し、軍事行動に踏み切った。日本時間の22日午前8時、現地時間の午前2時半ごろ、米軍はイラン国内にある核関連施設3か所に対し、大規模な攻撃を実施。標的となったのは、「フォルドゥ」、「ナタンズ」、そして、「イスファハン」にある核濃縮施設。今回の作戦には、米空軍のステルス戦略爆撃機「B2」が投入され、「フォルドゥ」の核施設には、地中深くまで貫通し、構造物の破壊能力がある超大型貫通弾「GBU-57」が6発投下されたとみられている。さらに、他の核施設2カ所には、米海軍の原子力潜水艦から発射された巡航ミサイル「トマホーク」計30発で攻撃を行ったという情報も確認されている。トランプ氏は攻撃後、国民に向けた緊急演説を行い、「イランの主要な核濃縮施設は完全に消滅した」と述べた。自らの決断がもたらした成果を誇示した。一方、イラン側は「フォルドゥの核施設に致命的損傷は確認されていない」と反論しており、両国の主張は真っ向から対立している。

米軍が地域一帯に戦力を急速に集結させていた。トランプ氏は6月19日、「今後2週間以内に決断を下す」との見解を示しており、軍事的対応を視野に入れた周到な準備が水面下で進められていた。注目されるのは、米海軍の航空母艦3隻の展開である。地中海には最新鋭の原子力空母「ジェラルド・R・フォード」。アラビア海には「カール・ビンソン」が展開し、さらに「ニミッツ」は6月22日に中東地域のいわゆる「責任区域」に到達する予定とされていた。

米国が攻撃した3つの核施設の中で、「フォルドゥ」のウラン濃縮施設は注目を集めていた。フォルドゥのウラン濃縮施設は、2000年代初頭に建設が開始されたとみられ、2009年にその存在が初めて国際的に明るみに出た。稼働は2011年ごろとされ、内部には約2700台の遠心分離機を設置。これにより、イラン国内で生産される濃縮ウランの大半が同施設において処理され、最大で60%の高濃度ウランの製造が可能であるとされている。その最大の特徴は、施設の深さにある。地下約80メートル、東京都営大江戸線の最深駅(42.3メートル)の約2倍で、ビルの20階から25階相当の深さに位置し、堅牢な構造とされている。

イランの核施設に対する攻撃で、米国が使用した可能性が指摘されているのは、精密誘導爆弾「GBU-57」。通称「バンカーバスター」と呼ばれるこの兵器は、通常の攻撃手段では到達し得ない地下深部の標的を破壊するために設計された極めて特殊かつ戦略的な兵器とされている。GBU-57は全長約6メートル、重量は13.6トンに達し、普通自動車約13台分に相当する。米戦争研究所によると、この兵器は現在、米国により約20発が保有されており、主に核施設や地下司令部など、めったに発生しない非常に特殊な標的に向けた特殊な兵器と位置づけられている。このバンカーバスターを運用できるのは、B-2ステルス爆撃機で、1機につき2発までの搭載が可能。2発を連続投下することで、爆弾の貫通力が増し、より深層への破壊効果を期待できるとされている。英国の防衛シンクタンク「王立防衛安全保障研究所(RUSI)」は、地下深くの標的に対して、貫通力を高めるためには、「同一の照準点への複数回の投下が必要となる可能性が高い」と指摘している。

イランへの核関連施設攻撃を受けた演説は米国東部時間21日午後10時(日本時間22日午前11時)からホワイトハウスで行われ、全米の主要ネットワークなどで中継された。トランプ氏は冒頭、「多く標的が残されていることを忘れないでほしい。今夜の攻撃は、その中でも最も困難であり、おそらく最も致命的なものだった」と述べ、イランの核関連施設に対する軍事行動の意義と成果を強調。その上で、「もしすぐに平和が訪れないのであれば、我々は正確さ 速さ 巧みさをもって他の標的を狙うだろう。そのほとんどは数分で破壊できる」と語り、イラン側にあらためて最後通告を突きつけた。 ★ゲスト:ジョセフ・クラフト(経済・政治アナリスト)、立山良司(防衛大学校名誉教授) ★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/元テレビ朝日政治部長)

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