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2025/6/14(土) 22:30

長引く混乱でLA日本人街は大打撃 日本からのドジャース観戦旅行にも影響が

  • #国際

移民政策への抗議デモが続くアメリカ・ロサンゼルス。新たに海兵隊も配備されるなど、厳戒態勢が敷かれる中、日本人観光客にも影響が出ています。(6月14日OA「サタデーステーション」)

■ホテルはキャンセル相次ぐ

トランプ大統領が行った強硬的な不法移民の一斉摘発に端を発して、今週、全米各地で大規模な抗議デモが発生しました。ロサンゼルス市では10日、中心部のダウンタウン地区に対し、午後8時から翌朝6時の『外出禁止令』を発令。このエリア内には行政機関や観光地・ホテルなどが含まれます。夜間の外出禁止令が出されて4日目の、日本人街・リトルトーキョー。

報告・力石大輔記者(13日) 「まもなく午後8時ということでパトカーが一斉に巡回しています」

パトカーやヘリが警戒にあたり、出歩いてる人や車はまばらです。デモの解散命令に応じなかったり、夜間外出禁止令に違反したとしてこれまでに350人ほどが逮捕されています。そのため、普段なら多くの観光客で賑わうレストラン街も、日中のお昼時でも閑散としています。

大谷選手の壁画が描かれた、日本人観光客に人気のホテルでも影響が。

MIYAKO HOTEL総支配人 柚原章さん 「今日から野球(ドジャース戦)が始まるので満室だったんですが、(予約が)50%くらいになっちゃいました」

デモ発生以降、相次いだキャンセル。ホテルでは何かあったときに備え、既に1週間ほど泊まり込みでの対応にあたっているといいます。

■ドジャース観戦家族は”痛い出費”も

そして、外出禁止エリアには大谷翔平選手らが所属するドジャースの本拠地が隣接しています。現地時間13日から本拠地で10連戦を迎えるドジャース。ただほとんどがナイターのため、試合が終了したときは外出禁止の時間帯に…。地元住民だけでなく、日本人観光客への影響も必至です。

成田空港でサタデーステーションが出会ったのは、13日のドジャース戦を見に行くという3人家族。

ドジャース戦を見に行く家族・聖司さん(24) 「2週間くらい眠れなかったですね、楽しみで」

気にしていたのは、現地の様子です。

ドジャース戦を見に行く家族・慶子さん(50) 「とにかく不安だが、安全に行ける方法を選んで、せっかくなので行くからには楽しみたい」

到着したロサンゼルスで改めて話を聞いてみると、急きょ変更したことがあったといいます。

ドジャース戦を見に行く家族・慶子さん(50) 「(夜間外出禁止令が出た)ダウンタウンのホテルをとってたんですけど、直前にデモが起きてしまって、安全なところにホテルを取り直した方がいいとなって予約を取り直しました」

当初「外出禁止令」が出されたエリア内2か所にとっていた5泊分の予約。それをエリア外の少し離れた場所にすべて取り直したのだといいます。1つ目のホテルは無料キャンセルができたものの、2つ目のホテルは無料キャンセルはできなかったといいます。

ドジャース戦を見に行く家族・慶子さん(50) 「20万近くかかったんですけど(ホテル側から)“100%お金戻ってきませんよ”って言われて」

新しく予約した追加のホテル代はおよそ20万円。安全面を考え、移動をバスからタクシーに変更したことなどでもさらに料金がかさむ予定です。

ドジャース戦を見に行く家族・正一さん(46) 「ウーバー(タクシー)を使う回数も増えると思うのでちょっとゾッとしますね」

ドジャース戦を見に行く家族・慶子さん(50) 「安心安全に楽しみたいと思ったのでこういうやり方・プランを選びました」

家族は無事に試合を見届けて、ホテルに戻ることができたといいます。

■トランプ氏vs州知事 非難の応酬

デモの参加者(13日) 「誰もがビザ取り消しや、アメリカでの生活を脅かされる危険があります。そうなると基本的人権を守るために抗議するしかありません」

今回の抗議デモへの対応を巡っては、トランプ政権とカリフォルニア州で非難の応酬が繰り広げられています。デモの沈静化をはかるため州知事の同意なく州兵4000人の派遣と、海兵隊700人の派遣を決めたトランプ大統領。これに対しカリフォルニア州のニューサム知事は、「デモ隊の反感をあおり、事態を悪化させる」と反対。

カリフォルニア州ニューサム知事(10日 SNSへの投稿) 「我々は、ドナルド・トランプを提訴します。トランプは恐怖を煽り立て、州兵を掌握し、合衆国憲法を侵害しています」

提訴を受け、アメリカの連邦裁判所は、州兵の派遣一時停止を命じました。ただ、トランプ政権側も即日控訴し、地裁命令の一時差し止めが認められたことから、状況がかわらぬまま訴訟だけが続く事態に―。対立の背景には、ロサンゼルスが不法移民に対して“経済を支える労働者”として寛容な姿勢をとってきたことがあります。

報告・力石大輔記者(13日 ロサンゼルス) 「こちらのお店、ドジャースファンが集まることで有名なんですが、外出禁止令が出ていることもあり、お客さんの姿はほとんどありません」

「far Bar」オーナー ドン・タハラさん 「いま、わたしたちにできる事はありませんが、数時間でも営業して従業員に給料を払いたいです」

オーナーで日系三世のタハラさん。自身も移民にルーツを持つ人はどうみているのでしょうか。

「far Bar」オーナー ドン・タハラさん 「状況は複雑です。この混乱に乗じて略奪や破壊行為を行う人もいます。しかし、いま、政府は理由もなく移民を拘束し、かつて自分たちの祖父母世代が受けた扱いと同じことが起きています。それを許すことは出来ません」

■大規模軍事パレード控え首都も厳戒

14日に行われる軍事パレードを目前に控えた首都ワシントンの中心部。会場には防弾ガラスとみられるものが設置され、周辺にもフェンスが立てられるなどセキュリティが強化されつつありました。

報告・箕輪適記者(13日 ワシントン) 「道路が塞がれて交通規制が行われています。こちらには警察の車両が止まっていて、テロなどへの警戒感が強まっています」

首都で大規模な軍事パレードが行われるのは、1991年以来、34年ぶりのことです。14日は、トランプ大統領が79歳の誕生日を迎える日でもあります。同じ日にはトランプ政権に抗議するデモが全米2000カ所で計画されていて、数百万人が参加するといい、衝突の懸念が高まっています。

(C) CABLE NEWS NETWORK 2025

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