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2025/6/1(日) 23:30

年金“底上げ”氷河期世代の本音は?“非正規”長く未納も…不安吐露「将来が不透明」

  • #政治

年金制度改革で将来の基礎年金の底上げが注目されています。街の声を聞くと…目減りするシニア世代からは悲痛な声、そして、就職氷河期世代からは期待の一方で、厳しい現実も見えてきました。

■老後の年金“底上げ”法案不安の声も

「これ以上私たちの給料から、税金、社会保険料、年金保険料、を天引きするのをやめろ!」 「やめろ!」 1日、厚生労働省の前では、年金制度に抗議するデモが行われていました。 (52歳会社員)「底上げと言われていますけども、今の制度を維持するためだけの改悪だと思うので、ここからどれくらい負担が増えるんだろうみたいなところがむしろ不安」 (45歳会社員)「氷河期世代を救うという名目がありつつも本当にそうなのかなって疑問に思う部分と、これからどんどん少子化が進む中で、年金に頼っては生きてはいけないんだなと不安しかないです」

「賛成の諸君の起立を求めます」 30日、与党と立憲などの賛成多数で衆議院で可決した年金改革法案。 焦点となっていた基礎年金の底上げについては、与党が立憲案を丸のみし、将来的な実施を付則に明記する修正を行いました。 (立憲民主党野田佳彦代表)「一番大事な部分は、いわゆる基礎年金の底上げの部分。就職氷河期世代も含めて現役世代および若者の将来の年金受給額が、放っておくと3割減になる可能性がありますので、なんとか“あんこ”を入れることができたと思います」

■“氷河期”と“シニア”で違いも

現状のままでは約30年後に3割下がると言われている基礎年金。その底上げに使われるのが「厚生年金の積立金」です。 4年後の財政検証で基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、この積立金と税金を基礎年金部分に充てるといいます。 厚生労働省の資料によると、実質ゼロ成長が続いた場合でも就職氷河期世代を含む多くの年代で、年金の「受給総額」の増加が見込まれ、最大で298万円増える計算になります。一方、男性では63歳以上、女性では67歳以上の人は「受給総額」の減少が見込まれ、最大で23万円減る計算になります。 (68歳男性タクシードライバー)「68歳、ここだね」 Q.まさに(受給金額が)下がる 「もう、どうのこうの言っても、しょうがないですよ、これ。その日暮らしで暮らせればよいって感じですかね」 (64歳アルバイト(年金受給者))「ここです。64歳」 「下がったら下がったで仕方がない。職業はアルバイトなんですね。収入がすごく少なかったので(繰り上げ受給で)60歳から年金はもらっているんですね。1カ月で4万円ちょっとくらいの金額ですよね。それで親の介護もいろいろやっていたし、お金もかかったりしていましたからね。どうしても(早めに年金を)もらわざるを得なくなるという感じですよね」

今回の法案は、バブル崩壊後の1993年から2004年の雇用環境が厳しい時期に就職活動をした「就職氷河期世代」の支援につながることが期待されています。 非正規雇用が多く、低年金になることが懸念される「就職氷河期世代」。全国で1700万人以上いるとされ、大卒であれば、大体43歳~54歳が該当します。 高齢者の中には若い世代のために我慢が必要だという人も。 (65歳自営業(年金受給者))「娘の年齢を考えれば助けるという意味合いでは、親とすれば助けてあげたいというのは皆さん一緒だと思いますけどね」

■年金“底上げ”氷河期世代の本音は

今回の法案で、就職氷河期世代の年金はどれくらい増えるのでしょうか? (“就職氷河期”世代(44))「『最終催告状』っていうのが年金事務所から来まして、ここに載っている額で言うとだいたい(未納額が)29万8000円。カード払いだ、いろいろ使いまして、なんとか払ったっていう感じですね」 生活が苦しかったため、今も国民年金の未納期間があるという44歳の男性です。 (就職氷河期世代の男性(44)「やっぱり60社から80社くらいは応募をしたんですけれど、どうしても全部落とされてしまってほとんど通らないという状況の中で…」 就職氷河期の2003年に4年制大学を卒業。何とか正社員として就職できましたが、希望の職種ではない上に月給は手取りで15万円ほど。約5年で退職し、より手取りが増える肉体労働のアルバイトを始めます。その後も非正規雇用が長く、今は正社員として働いていますが将来の年金に不安を抱えています。 厚生労働省のシミュレーターで将来の受給額を確認してみると… (“就職氷河期”世代(44))「年間でだいたい151万円の年金が受給できる見込み」 Q.厚生年金込みで? 「そうです、はい」 年151万円、月、約12万5000円でした。 (“就職氷河期“世代(44))「正直今の物価高で月12~13万ではちょっと生活できないんですよね、全然足りないですよ」

厚生労働省の資料によれば、同じ氷河期世代の50歳男性で同じくらいの受給額の人は、今回の法案によって、20年間の受給総額が約149万円増えることになります。男性も受給額が増える見込みですが… (“就職氷河期”世代(44))「やっぱり僕らも給料が低かった時代っていうのがありますから、底上げしてもらうことに対しては、ありがたいなと思うんですけれども、財源が…とかって言ってまた増税とかってなっちゃうと、なんかあまり意味がないのかなとは思いますけど、私自身も果たしてじゃあ今の収入のまま老後を迎えられるかどうかっていうのも不透明なので、やっぱり最悪のケースとしては生活保護だったりとか、収入と相談しつつっていうところですかね」

6月1日『有働Times』より

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