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2025/5/30(金) 19:04

どこで買える?「古古古米」申請開始も 立ちはだかる1000トンの壁

  • #経済

 30日から始まった「古古古米」の申請受付ですが、私たち消費者にとってはどの店でも手に入るというわけにはいかないようです。

■「古古古米」きょうから申請開始

 小泉農水大臣(44)は「備蓄米を広く多くの人に届ける」と改めて強調しています。

小泉進次郎農水大臣 「きょうから始まる街のコメ店や中小のスーパーを対象にした新たな随意契約はきょうの10時から受付開始。隅々まで、できる限り広く、多くの人に備蓄米が届くよう、そんな思いで新たな随意契約を始める」

 29日の業者説明会を経て、30日から新たな随意契約の新たな申し込み受付を開始。

 中小のスーパーや街のコメ店を対象に2021年産の“古古古米”8万トンが売り渡されます。

 その条件は2つ。

 「精米機能を有する米穀小売店」であること、「コメの取り扱い実績が年間1000トン以上、1万トン未満の中小の小売業者」であること、いずれかに該当する必要があります。

小泉進次郎農水大臣 「中小のスーパーと街のコメ店、説明会には1000社以上参加しているが、実際にどれくらいの数量が申し込みがくるかは分からない」

 実際、中小のスーパーは“古古古米”の随意契約に申し込むのでしょうか。店を取材すると「大きな壁」が立ちふさがっていることが分かりました。

 静岡県内で5店舗を展開するスーパー「ヒバリヤ」です。

 従業員は社員とパート合わせておよそ280人。売り場の面積などから、いわゆる「中規模スーパー」に当てはまります。

 4年前に収穫された“古古古米”の備蓄米を購入する意思があるのか聞くと…。

山岸達也部長 「(対象が)中小スーパーなので弊社にチャンスがあるのかと思っていたが、ふたを開けてみると1000トンが最低条件になっているので『中小』という部分にではハードルがまだまだ高いという感想」

■立ちはだかる“1000tの壁”

 スーパーでは、コメをどれくらい取り扱っているのでしょうか。

山岸達也部長 「常時扱っているコメは20種類くらい。もともと単一銘柄米『ブランド米』をメインで売っている。需要があるので複数原料米『ブレンド米』も一部扱っている」

 ただ、年間の取扱量は5店舗を合わせても随意契約の条件「1000トン」には届かないといいます。

山岸達也部長 「取扱量は、こういう機会なので調べたところ1年間で600トンくらいの取り扱いがある。だいたい、このくらいの規模だと10から15店舗ないと1000トンという壁はクリアできない。10店舗を超えるとなかなかなチェーン店舗なので『中小』という言葉に入るのか。コメ店や1、2店舗で頑張っているスーパーもあるので、かなりハードルは高い」

 “古古古米”の随意契約に申し込む意欲を見せたものの、取扱量の条件を満たすことができず、断念しました。

■“落選”コンビニ大手も申し込み

 そもそも、大手小売りを対象にした前回の随意契約ではコメの取扱量が年間1万トン以上の業者が対象でした。

 コンビニ大手3社は、この条件で申し込みしたものの受理されず、30日、中小を対象にした契約に受付開始早々、申し込みを済ませています。

小泉進次郎農水大臣 「私も確認をしたが1万トン以上に当たらなかったのが、コンビニが対象ではなかったこと。1万トン以上は一般的な感覚では『絶対コンビニはそれくらい扱っているだろう』と思う。今回1万トンは生米の扱いが1万トン以上。おにぎりや弁当が1万トンの換算に入っていない」

 随意契約の条件である取扱量の基準は玄米や白米など「生のコメ」に限るとしています。スーパーで販売する弁当に入れる、ご飯は換算されません。

 5店舗を運営する「中規模スーパー」では「生のコメ」が600トンほど、弁当などのご飯が400トンほどの取り扱いで、合わせてようやく1000トンに達するということです。

山岸達也部長 「市民の声、中小企業の声、街のコメ店の声、色んな声を聞いたなかで(国が)『こういうことをやります』と決めてもらった方が納得というか腹落ちしたと思う」

 スーパーでは卸売業者にかけあって、コメを少しでも安く多く販売できるよう努めているといいます。

■「古古古米」購入可能な店舗も

 一方「1000トンの壁」を超えていなくても、“古古古米”の随意契約に申し込みをするスーパーが。

スーパーマルヤス 松井順子代表 「10時ぴったりに申し込みができると良い」

 名乗りを上げたのは東京と埼玉で合わせて7店舗を展開するスーパー「マルヤス」です。

 ただ、コメの年間取扱量は60トンほどで、随意契約の条件である「1000トン以上」には遠く及びません。

スーパーマルヤス 松井隆代表 「1000トン以上という数字があったので、これは足切りになったと思って、わずかな望みとして街のコメ店の枠に入るか、質疑応答で聞こうかと思い、実際に(業者説明会で)質問した」

 もう1つの条件「精米機能を有する米穀小売店」として今回、申し込みするといいます。

松井順子代表 「弊社の場合、コメを精米することができる状況だったので、(農水省に)質問をして米穀店というのはスーパーも含まれるのか、『問題ない』ということが確認できたので今回エントリーする」

 午前10時、随意契約の申し込み開始時間にメールを送ります。申請したのは2021年産の“古古古米”20トンです。

松井隆代表 「5キロだと4000袋。私どもは10キロ(販売)がメイン」

 “古古古米”の備蓄米は、いくらで売る予定なのでしょうか。

松井順子代表 「今回の枠がコメの等級が指定できない、どのコメが届くのかまだ分からない。等級によって値段が変わってくる。もし申請が通ったら約半分の量は玄米のまま販売したい。精米をかけないほうが当然、早く店頭に並べれる。その分、価格に差を付けて玄米のほうを安く販売したら喜んで選択する人もなかにはいるのかなと」

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