去年8月、12歳以下の全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季大会で県勢初の優勝を成し遂げた長崎水球クラブ。
エースの小学6年生、中村慶洵選手を中心に3月の春季大会で全国連覇を狙います。
水球は、「水中の格闘技」とも呼ばれ、激しいコンタクトスポーツ。
体をぶつけ合いながらゴールを狙うハードな競技です。
【長崎水球クラブ 南長崎小6年・中村慶洵選手(12)】
「夏、全国優勝したので春も全国優勝して金メダル2つ取りたいなと思っています」
「長崎水球クラブ」は、創部26年目。
県立長崎工業高校の室内プールで週5日、小学生26人と中学生18人が練習に励んでいます。
小学生チームは去年の夏季大会で初優勝を飾りました。
【長崎水球クラブ 南長崎小6年・中村慶洵選手(12)】
「皆で協力して勝ったり得点決めたり、自分のパスで味方が点を決めた時とかがいいです」
エースの中村慶洵選手は、年長の時に水球を始めたチーム一のポイントゲッターです。
【長崎水球クラブ 南長崎小6年・中村慶洵選手(12)】
「プールに入ってるっていうのが当たり前になってしまってます」
長崎水球クラブ、長崎工業水球部出身で小学生を指導する岡凌翔監督は、中村選手の存在をこう話します。
【長崎水球クラブ 岡凌翔監督(24)】
「彼がいなかったら九州優勝、全国優勝はないんじゃないかというくらいの選手です」
「試合に出ている時は、自分が点決めてやるっていう強い気持ちを持っているので、それがプレーにも表れて、過去長崎水球クラブ色んなすごい選手いますけど、ここまでの選手はいないんじゃないかっていくらい、ゆくゆくは日本代表選手として活躍してもらえればこちらとしてもうれしいかなと思います」
「Q:これ何キロ?A:10キロです」
Q:10キロ持って何するの?A:巻き足です」
身長159.2センチ、体重44キロの中村選手。
水球は水深2m以上のプールで常に立ち泳ぎをしながらボールを奪い合うため、相手に当たり負けしないよう10キロのウエイトを持ってトレーニングしています。
【長崎水球クラブ 南長崎小6年・中村慶洵選手(12)】
「水を蹴る感じ」
「相手に乗られた時に上に浮き上がるみたいな」
「上がらないとシュートが速くならなかったりするので大事です」
中村選手が水球を始めたのは二人の兄の影響でした。
「長男の中村愛翔です。次男の中村聡亮です。三男の中村慶洵です。
僕たち中村3兄弟です。よし!」
長男は、去年の県高総体決勝で華麗なバックシュートを決めた長崎西高2年の愛翔選手。
中学生のキャプテンでゴールキーパーの次男・小ケ倉中3年の聡亮選手は、15歳以下の全国JOC夏季大会でチームをベスト4に導きました。
弟のプレーについて兄たちはー。
【長男 長崎西高2年・中村愛翔選手】
「ずば抜けていると思いますし、自分のプレーのマネなんですけど、認めないんでそこはどうかと思いますけど、でもえぐいと思います」
【次男 小ヶ倉中3年・中村聡亮選手】
「キーパーを崩すためにシューターはフェイクっていうのをするんですど、 それを体がめちゃくちゃ高い位置でキープし続けて、キーパーが耐えるのでめっちゃきついので、ちょっと嫌な相手です」
食べ盛りの3兄弟の胃袋を支えるのは、母の志織さん。
父の仁さんは練習の送り迎え担当です。
【父・仁さん】
「だいたい寝るまでリビングにいますもんね みんな」
3人ともご飯は大盛の丼サイズ。
【慶洵くん】
「Q:いけるのこれ?A:いけます」
「なんしよっとこれはこれは決めんばね」
「プレッシャーくらい与えろよお前」
慶洵くんにとって2人の兄は、率直なアドバイスをくれる先生でもあります。
【長男・愛翔くん】
「俺のマネだバックパスという俺のマネ」
「Q:兄ちゃんのマネするんだ。A:(うんうん)マネじゃない
嘘つくなってお前今うなずいたやっかお前。1回うなずいて「マネじゃないです」って無理お前それ」
「これも俺のマネそうなの?」
長崎水球クラブは、1月25日と26日に行われるJOC春季大会の九州予選(大分県)に挑み、3月の全国大会(千葉県)で去年夏に続く優勝を目指します。
【長崎水球クラブ 南長崎小6年・中村慶洵選手(12)】
「オフェンスは得意なのでオフェンスを強化して、ディフェンスあんまり得意じゃないので、ディフェンスはもっと強化した方がいいと兄ちゃんたちから言われているので頑張りたいです」
4月から中学生になる中村選手の夢はー
「オリンピックで活躍する 選手になりたいです」
「全国大会連覇するぞおー」