五島市の介護事業所で利用者への虐待行為や介護報酬の不正受給があったとして、県は16日、行政処分の中で最も重い「指定取り消し」の処分にすると発表しました。
指定取り消しの処分を受けたのは、五島市大荒町の介護事業所が運営する「デイサービス天意(あい)」です。
県によりますと、職員が利用者のトイレの入り口を施錠し、自立排泄可能な利用者が自由に利用できない状況にする「介護・世話の放棄、放任の虐待行為」。
入浴介助の際、男女一組の利用者を同じ脱衣所で着替えさせる「心理的虐待行為」。
無資格の介護職員が医療行為の「胃ろう」を行う「身体的虐待行為」が監査で確認されました。
さらに、看護職員の配置や利用者の入浴介助について1年以上にわたってうその申請を繰り返し、不正に介護報酬を請求、受領していたことも分かりました。
五島市は追徴金を含め3042万5000円の返還を求める方針です。関係者から県に虐待の疑いがあるとの情報が寄せられ、発覚しました。
「デイサービス天意」は、7月31日に介護保険法に基づく事業者の指定が取り消されます。