4月1日は県内の企業や官公庁で新社会人が新たな一歩を踏み出しました。開業が待ち遠しいあの場所でも…。
緊張した表情を見せるのはジャパネットグループに入社した92人です。過去最大規模の採用人数となりました。入社式の会場の傍ではサッカースタジアムの建設が進んでいました。ここは10月14日開業予定の長崎スタジアムシティの一画をなすホテルの建設現場。完成すればラウンジになる場所で、サッカーの試合観戦などが楽しめます。特別な体験をしてほしいとの思いから佐世保市の本社ではなくこの建設現場で入社式を行いました。
ジャパネットホールディングス・高田旭人社長(44)「3週間くらい前、人事の会議で入社式の話があり、スタジアムでやりたいとお願いした」
高田社長は自らの案と明かした上で「変化を経験すればするほど強くなる。悩んでも慌てないでほしい」と激励の言葉を送りました。
新入社員代表(大阪出身)梅飛翔さん(22)「社会人としての第一歩をジャパネットグループで踏み出しますが関わる全ての方の今を楽しくするという企業理念のもと関わるすべての方に感謝されるよう何事にも全力にストイックに取り込み続ける覚悟」
今年の新入社員の半数以上となる50人が長崎スタジアムシティを運営するグループ会社に配属されます。
新入社員(長崎出身)前田遥香さん(24)「ずっと外から見て来たのでこういう姿を初めて見てすごくワクワクしたのと同時に、このワクワクを忘れずに長崎県の皆様にお届けできたらと思った」
新入社員(神奈川出身)岡積優希さん(22)「このような貴重な建設途中の現場での入社式ですごく身が引き締まる思いになったし、半年後開業した際にお客様に素晴らしいサービスを提供できるようにいち早く頑張ってきたい」
このほかスタジアムシティ内のオフィス棟と商業施設に入居する6社の合同入社式も行われました。
オフィス棟は7割で、商業施設は9割で入居が決まっているということです。また高田社長は挨拶の中で新たに商業施設などに入る3店舗を明かしました。生鮮食品売り場が6割以上を占め、充実した弁当や総菜を取りそろえたスーパーマーケット「Foodway」のほかフランス菓子専門店「BLUEPRINT PATISSERIE LOUNGE NAGASAKI」、ドラッグストア「マツモトキヨシ」が入ります。
長崎スタジアムシティ全体では約1000人の雇用を生み出すとしていて現時点で500人ほどを採用済みです。工事の進捗率は81.1%で、着々と完成に向かっています。(※高はハシゴダカ)
十八親和銀行には男性61人、女性53人、合わせて去年より9人多い114人が入行しました。うち95人は県内出身者です。
十八親和銀行・山川信彦頭取「(お客様と)一緒になって伴走していくことは非常に大変なことだが、そこに我々の存在価値、あなた方の存在価値、働きがいがあると思う」
新入行員・上野悠翔さん(22)「素直な心とチャレンジ意欲を持ち、地域経済発展のため貢献できるよう努力していきます」
ふくおかフィナンシャルグループは7月から傘下の十八親和銀行など4銀行の給与を、定期昇給分を含み平均で6.4%程度の賃上げを実施します。新入行員の初任給は21万5千円から26万円に引き上げます。賃上げは去年に続き2年連続です。
「カナルクルーザー」に揺られ、入社式の会場に入ったのはハウステンボスの新入社員92人。このうち県内出身者は42人です。賃上げや、パーク全体での休業など処遇の改善を図り、2010年以降、最も多い採用数となりました。
去年10月に就任した高村耕太郎社長(50)の元、初めて迎える入社式です。
ハウステンボス・高村耕太郎社長(50)「世界に向けて長崎・佐世保から輝くリゾートになるために本気で取り組んでいきたい」
新入社員・川端緋奈さん(20・大村市出身)「不安もあるが、今は楽しみの方が大きい。私自身の笑顔を通して皆さんに笑顔を提供できるよう頑張りたい」
新入社員は1週間の研修のあと、仮配属先での3カ月間の現場研修を経て、7月にそれぞれの部署へ配属されます。
長崎市飽の浦町に本社を置き、機械の設計や構造解析、システム開発などを手掛ける不動技研グループには18人が入社しました。
新入社員代表・高木政利さん(22)「私たちは社会に出たばかりの未熟者で緊張や不安も少なからずあるが、これから経験することすべてに奮闘・努力していきたい」
不動技研グループ・浜本浩邦代表「自分の個性を大切にしてほしい、その上でチームとしても力を合わせてほしい」
新入社員は4日間、合同研修を受けたあと、長崎、兵庫、神奈川などの各事業所に配属されます。
県には18歳から60歳の163人が新たに採用されました。辞令交付式では一人ひとりの名前が読み上げられ、長崎市出身の中山夢乃さん(22)が、代表で辞令を受け取りました。
大石知事「愛する古里を皆さんが率先して大好きでいて、県民の皆様にその熱い思いを伝えていってほしい」
中山夢乃さん(22・鹿児島大学水産学部卒・長崎市出身)「長崎県は水産業が盛んな県なので、水産業を大きく伸ばして、より魅力あふれる長崎県にしていきたい」
中尾祐成さん(29・民間企業3年勤務、JICA2年を経て入庁長崎大学経済学部卒・佐世保市出身)「今インバウンド需要も増えている中で、長崎県をうまくアピールできるような立場で、一端を担っていきたい」
水上愛菜さん(22・熊本大学文学部卒・諫早市出身)「西九州新幹線やスタジアムシティプロジェクトなど盛り上がっている中で、県全体が長期的に活性化していけるように、貢献していきたい」
2週間研修を受け、それぞれの部署に配属されます。
長崎市役所では、18歳から54歳まで132人の新規採用職員が辞令交付式に臨みました。去年より10人多く、UIJターンは18人です。(前年比+7)一人ひとり鈴木市長から辞令を受け取りました。
新規採用職員代表・中央総合事務所総務課配属・柴田龍平さん(22)「私たちを取り巻く環境の変化や時代の流れに素早く柔軟に対応できる職員となり、長崎市職員としての誇りと思いやりを持って成長し続けることをここに誓います」
鈴木長崎市長「常に一人ひとりが進化、成長しながら組織の中でみんなで高め合うことが必要」
福岡の大学に進学し、地元、長崎に戻ってきた梅本瑞生さん(24)。
市民健康部国民健康保険課配属・梅本瑞生さん(24)「やっぱり一番の理由としては長崎が好きだから。稲佐山から見た景色を毎日でもいいから見たいと思って戻ってきた。より良い長崎をつくっていきたい」
空港でグランドスタッフとして働いていたという山内愛加さん(25)。
中央総合事務所中央地域センター配属・山内愛加さん(25)「その時に培った経験を今度は長崎市のために全力で生かせれば。100年に一度のチャンスの時でもあるのでそのチャンスを逃さないように(長崎市を)盛り上げていければ」