長崎と広島の放射線影響研究所=放影研が地元連絡協議会を開き、今年夏以降、被爆者と被爆2世の放射線被ばくの影響を調べる「ゲノム解析」を本格的に始めると発表しました。
5年ぶりに対面式で行われた協議会には、神谷研二理事長や長崎大学の永安武学長など25人が出席し、放影研の戦略目標や被爆者と被爆2世の全遺伝情報=ゲノムの解析の進捗などが説明されました。
放影研は、被爆者と被爆2世の血液と尿のサンプル合わせて約216万本を所有していて、今後、親の放射線被ばくが子の健康に与える影響などをゲノム解析で分析します。
今年夏以降、広島と長崎の580家族、約1400人の被ばく線量の高いサンプルと低いサンプルを対象に解析方法を定め、本格調査を始めると発表しました。
放射線影響研究所分子生物科学部・野田朝男部長:「(調査期間は)5年くらいの期間で解析ができるかなと計画しております」
調査結果は2028年から2029年ごろ「論文」として出版する予定です。