パチンコにはまり生活費が足りなくなるなど犯行に至った経緯が明らかになりました。去年11月、佐世保市の米穀店が襲われた強盗未遂事件の初公判が開かれました。
起訴されているのは、事件当時、佐世保市稲荷町に住んでいた住所不定・無職の柊平樹輝被告24歳です。
起訴状などによりますと、柊平被告(24)は去年11月17日の午後1時半ごろ、佐世保市稲荷町の米穀店に押し入り、店にいた当時72歳の女性に「金を出せ」などと書かれたスマートフォンの画面や手に持った刃物を見せ、現金を奪おうとした強盗未遂の罪に問われています。
初公判で柊平被告(24)は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
被告人質問では、犯行動機について「障害年金と生活保護を受給していたが、パチンコにはまり、生活費が足りなくなった」「月末に友人と大阪へ旅行に行く予定があり、出費がかさむことから生活費を得ようとして強盗を決意した」と述べ、米穀店を選んだ理由については「自宅から近くセキュリティーが甘いと思ったから」と述べました。
検察側は「一歩間違えれば被害者に重篤なけがを負わせかねない危険なもので悪質」「被害者が受けた恐怖感は計り知れない」として懲役4年を求刑しました。
一方、弁護側は「うつの症状(双極性感情障害)とギャンブル依存の傾向があり、精神的に不安定な状態にあった」「被害者に対し謝罪と反省の姿勢を示している」としたほか、「長崎市の入所型ギャンブル依存症回復施設が受け入れの意思を示している」として執行猶予付き懲役3年の判決を求めました。
裁判は即日結審しました。判決は28日(水)の予定です。