長崎大学病院の敷地内に、5つの美しい「庭」が誕生しました。
長崎大学病院の正面エントランス付近に新たに作られた素敵な庭。手がけたのは、長崎市出身の世界的庭園デザイナー、石原和幸さん(65)です。
石原和幸さん(65):
「両親が長崎市内で被爆した。被爆2世の僕が、地元長崎で、こういった庭を作らせていただくのは、本当に名誉なことで、一生懸命作らせていただいた」
5つの庭は、長崎大学病院の患者や学事支援を行う一般財団法人「輔仁会」が13日に創立100周年を迎えたのを機に寄贈しました。コロナ禍で疲弊した患者や職員に「癒やしの場」を提供しようと、去年11月に着工し、1年かけて完成させました。
まずエントランス正面にある「四季の庭」は、季節ごとに見頃の花が咲き誇る予定で、長崎の海に流れ着いた「流木」が目を引きます。
エントランスの横にある「祈りの庭」は、慰霊碑の周りを美しい花々が覆っています。
第2駐車場前の「彩の小径」は、南国の植物など、珍しい花々が癒やしを与えてくれます。
「ピースガーデン四季の風」は、斜面地のわずかなスペースを有効利用して作った立体的な庭で、四季の風を視覚的に感じることができます。
そしてメインは、中庭にある「長崎の里山」。石原さんが長崎の昔の風景をイメージして作った作品で、小川のせせらぎも楽しめます。
石原和幸さん:
「今後こちらにメダカを入れたり、蛍を飛ばしたりと、季節を感じていただきたい」
長崎大学病院・中尾一彦病院長:
「患者さん、ご家族、我々職員の心の癒やし、安らぎの場になっていくことを、大変うれしく思っている」