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2024/03/05

インド寄贈の”ガンジー像”設置先送り「市民に説明が不十分」中島川沿いから見直し 長崎市

長崎市民から懸念や疑問の声が相次いでいる中島川沿いへのマハトマ・ガンジー像の設置問題。長崎市は既に設置工事に着手し、除幕式も計画していましたが一転、設置を先送りし、場所を見直すことが分かりました。

長崎市の担当者は先送りの理由について「市民に説明が十分出来ていなかった。理解が得られるようにしたい」などとしています。
市は去年10月、インドが寄贈を提案した『インド独立の父』、マハトマ・ガンジー(1869-1948)の胸像の受け入れを決め、設置場所を調整。「平和公園(松山町)」や「稲佐山公園内」を検討しましたが、中島川に架かる「袋橋」のそばの栄町の一画に設置することを決め、工事を進めてきました。理由については、「長崎原爆の当初の投下目標だった中島川に架かる常盤橋から賑橋付近に近い」と説明していました。
しかし、市の担当者から事前に説明を受けた周辺の自治会長たちの多くは疑問の声を上げていました。

栄町自治会・尾上重道会長:
「『えー』ですよね。何でガンジーさんが中島川なんだろうかと。『納得できない』という話をした。強行されてもしょうがないなと思ったが、そういうやり方は市長もなられたばっかりでいい印象を持たれないという心配はした。先送りになったことは良かった。手続きがちょっとおかしいという気持ちを持っていた。市有地だから市が権利があるだろうけれど」

ガンジー像は高さ約1m、幅約1m30cmで、台座を含むと、高さは優に2mを超えます。同じ被爆地の広島市には去年5月、同じサイズのガンジー像が設置されていますが、栄町の尾上会長は、「歩道もそう広くない中島川沿いは適さない」と懸念していたそうです。

尾上自治会長:
「大きさは人間の5倍ほどある。だからものすごく圧迫感がある。厳しいお顔とあばら骨の胸像。中島川公園に持ってくること自体がおかしいのでは。前の通路の幅が5mほどで」

市民や観光客からも驚きや戸惑いの声が相次いでいました。

市民:
「何でガンジーなんでしょう。ここら辺の歴史を知らないので何とも言えないが」
三重から観光客:
「何か由縁はありましたっけ」

尾上自治会長:
「(市が)適地はもっとないのかということをまた元に戻って考え直すということなので、見守っていきたい」

市はガンジーの胸像の寄贈を受け入れる方針は変えないとしています。

長崎市は5日夕方、マハトマ・ガンジーの胸像の設置場所などについて再検討すると正式に発表しました。その中で、設置場所などの決定に至る過程で「近隣住民など関係者の皆様との調整に不十分な点があったことを深くおわびいたします」と陳謝し、設置場所などの再検討の結果については改めてお知らせするとしています。

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