あなたの町におじゃまします・今回は、海に囲まれた平戸を歩きます。
商店街であったかそうな店を見つけました。お茶屋さんです。
「有香(ゆうこう)製茶」。町の案内所も兼ねています。
スタッフの分までお茶を出していただきました。
オリジナルの健康茶です。全国に発送しているそうです。
ドクダミ・柿の葉・クマザサ・甘草など9種類をブレンドしています。
焼酎を割ってもおいしいそうです。
ご主人の有浦奨さん。日本茶アドバイザーや茶育指導士の資格をお持ちです。
日本のお茶の発祥の地だとされる平戸。自然もいいし、たべものもいいから「もっと磨くともっと素敵なところになる」と話してくれました。
来店したのは、平戸市商工物産課のおふたり。
お茶をいただきながら観光スポットについてうかがいます。商工物産課のおふたりは、市を挙げて取り組んでいる「あご(トビウオ)」のPRをしてくれました。
有香製茶
住所 平戸市宮の町643-1電話 0950-22-2470
営業 8:00~18:30
休み 1月1,2日 8月16日
※商店街駐車場の無料券あり
「あごだし鍋」がこの季節にぴったりと、おふたりにお店を紹介していただきました。
海鮮居酒屋「桃源郷」でいただいたのは...
「あごだし海鮮寄せ鍋」(4人前3,080円)
地魚あらかぶに、平戸産のシイタケ「ひらどロマン」。
魚介もたっぷり具だくさんです。
出汁はもちろん「あごだし」です。
特長的な色から黄金スープと名付けています。
豆腐を揚げて、黄金スープをかけた「あごだし豆腐」(550円)もこの店の名物です。シンプルだけど、あごだしの味を直接感じることができます。
ひたすら「美味しい」を連発していました。
海鮮居酒屋「桃源郷」
住所 平戸市宮の町618
電話 0950-23-2815
営業 17:00~24:00
休み 不定
駐車場 なし
長崎県のあごの水揚量は、全国1位。平戸市は県の水揚量の約60%を占めます。
毎年、秋になるとあごは平戸近海にやってきます。
さらに“あご料理”を求めて、「磯かつ」というお店におじゃましました。
60年続く平戸の名店です。昼・夜 1組限定の完全予約制です。
建物は、120年ぐらい経っています。店主の宮國さんが、父の代からの日本料理店の雰囲気を変えて、今年6月にリニューアルオープンしました。
コースは、15品ほど。あごの南蛮漬けや、あごだしそうめん、あごだし茶碗蒸しなどあごを活かしたメニューが並びます。
磯かつ
住所 平戸市木引田町398
電話 0950-22-2967
営業 昼11:00~ 夜17:30~22:00
休み 不定 駐車場 なし
平戸の夜はまだ続きます。
みなさんに連れられて来たのは、通称「赤プリ」というスナック「プリンセス赤坂」です。
平戸のお酒で、綾美ママとの会話が弾みます。
ママの実家は、かまぼこ店。おつまみにもあごの練り製品がならびます。
プレインセス赤坂
住所 平戸市木引田町450
電話 0950-22-7500
営業 20:00~
休み 日曜 駐車場 なし
この時期の夜の平戸は、ちょっと特別です。
平戸港交流広場で「HIRADO」の文字を浮かび上がらせるイルミネーションは、小学生がペットボトルで作っています。
「平戸ナイトミュージアム」は、1月12日まで。午後6時から午後9時まで点灯されます。
ライトアップしているのは、交流広場のほか、平戸城・亀岡公園・平戸オランダ商館・鄭成功記念館付近の5つのエリアです。
翌朝は、焼きあごの加工場におじゃましました。
林水産は、創業120年以上、伝統の製法で焼きあごやいりこを作っています。
生のあごを大きさを選びながら串に刺していきます。手作業です。
平戸沖でとれたあごです。
この道50年の林二男さんは、漁師もしていました。
かつては、この地区だけで100人ほどいた漁師も、今は十数人になっているそうです。
炭火で焼きます。
特別に、焼いたばかりのあごをいただきました。
だしをとるための焼きあごです。
焼いた後、さらに5~6日乾燥させます。
身が締まってくると完成です。
焼きあごを作る作業は、1月まで続くそうです。
出来上がった焼きあごは、一年を通して買うことができます。おいしいお雑煮にいかがですか。
林水産
住所 平戸市岩の上町1383
電話 0950-26-0030
営業 9:00~16:00
休み 土曜・日曜・祝日
かまぼこの産地、川内町に向かいます。
「宝亀かまぼこ」。スナックプリンセス赤坂の綾美ママの実家です。
ママがいらっしゃいました。かまぼこ店の3代目。朝からかまぼこの製造をしているそうです。
平戸名物「すぼかまぼこ」をいただきました。
石臼ですり身を練り上げるので、こしがあります。
タイミングが合えば、揚げたてアツアツを試食できるそうです。
宝亀かまぼこ
住所 平戸市川内町1167
電話 0950-24-2018
営業 10:00~17:00
休み 火曜 駐車場 あり
市の中心部に戻ってきました。
江戸時代から明治にかけて、紺屋町(こうや・まち)には、50軒以上の染物屋が軒を連ねていたそうです。
「上の木寺染物店」の5代目山本久美子さん。
趣味でつくったというドレスを見せていただきました。
素材は木綿を使い、染の技法を用いています。
胸には、平戸のツツジと椿をデザインしています。
染の模様は、あごが飛ぶ姿をイメージしています。
父の跡を継いで5代目となって約30年。山本さんは、「試行錯誤してきたことがやっと今、形になってきた」と話します。
「節句のぼりは、武者の顔をよく見て研究しろ」。父からの教えです。
父と娘の節句のぼりです。
「口のむっとしたところが足りないんですよ」。先代の作品と比べ、顔がやさしくなってしまうという5代目です。
こんな迫力のある鬼洋蝶(おにようちょう)を描くのが夢だそうです。
上の木寺染物店
住所 平戸市紺屋町371
電話 0950-23-2698
営業 9:00~18:00
休み 不定 駐車場 1台
師走の平戸は、焼あごのスープが染みわたる町でした。