現在、日本が承認している世界の国と地域の数は196。そんな世界各国のみなさんが愛する母国の料理を教えてもらっちゃおうという企画「お国めし」。
日本出身のちんねんと、アメリカ出身カレン・ドッドのコンビで8年やってきて、紹介できたのが51カ国。コーナー初登場の国の方に出会うことはできるのでしょうか?国旗クイズとともにお楽しみください。
大分から来たご家族。奥さんのご出身は?
さて、この国旗はどちらの国でしょうか。
お国めし初登場。「ハンガリー」でした。ウクライナ、ルーマニアの隣国になります。
ブダペストのドナウ川沿いの街並みは美しく、国内屈指の観光スポット。国会議事堂は、ハンガリーの象徴的存在です。
ご主人とは留学先のアイルランドで出会ったそうです。
そして、ハンガリーのお国めしは「グヤーシュ」。肉や野菜をパプリカパウダーで煮込んだ真っ赤なスープで、ハンガリーの国民食として親しまれているそうです。
続いては、日本の歴史、特に長崎の歴史が好きと言う男性に出会いました。
さて、この男性の国、この国旗はどこでしょう?
こちらもお国めし初登場です。
ルーマニアでした。
長崎では、端島(軍艦島)にも行ったそうです。
ルーマニアのお国めしは、「サルマーレ」。
「サルマーレ」は、ひき肉・タマネギなどを酢漬けしたキャベツで包み、トマトソースで煮込んだロールキャベツです。
ヨーロッパの2カ国が加わり、53カ国になりました。
続いては浦上駅近くで、ある人と待ち合わせ。長崎大学の留学生イマンくんの紹介です。
アフマド・アルハミドさん(29)です。
さあ、どこの国旗でしょうか?
こちらも初登場です。
シリア・アラブ共和国です。中東の国で、面積は日本の半分ほどです。
星3つの国旗は、去年の12月から使われている新しい国旗なんです。
2011年から内戦が続いていて、去年12月に反体制派が首都を制圧、50年近く続いたアサド政権が幕を閉じました。
アフマドさんは国の再建に向けてみんなの熱意を感じているそうです。
そして待ち合わせ場所にも理由がありました。
イスラム教徒には大切な場所「モスク」があるんです。
長崎市川口町に去年4月に開所した「長崎中央モスク」。イスラム教徒(ムスリム)が集い、祈りをささげる礼拝所です。県内では初めてのモスクです。
祈る前に手や顔・足を洗う施設もあります。
さまざまな時刻を表示した掛け時計。イスラム教徒は、1日に5回礼拝するので、毎日変わるその時刻を表示しているそうです。
アフマドさんはシリアの医学部を卒業した医師で、現在は長崎大学で「幹細胞生物学分野」の研究をしています。
東京や京都ではなく、長崎を選んだ理由は落ち着いた環境だそうです。住んでみると「都会の良さもあり、不便なことはない」と感じています。
作っていただくシリアのお国めしは、「シシバラク」。餃子のようなもので、ヨーグルトに入れるそうです。
日本ではまったくなじみのない料理、作っていただきましょう。
まずは、牛ひき肉をオリーブオイルで炒めます。シリアでは、羊肉を使うそうです。
塩と黒コショウをかけ、刻んだタマネギとパセリを投入。
今回使うのは市販の餃子の皮。シリアでは粉から作るそうですが、ほぼ同じだそうです。
餃子の皮で、炒めた餡を包みます。
ここからが「お国めし」の本領発揮。鍋にプレーンヨーグルトをなんと3パック、約1.2キロをイン。
さらに、塩とホワイトペッパーを加えたら、さらにミントとコリアンダーを入れます。
そこにすりおろしニンニクも加えます。
卵を加え、かき混ぜます。煮立ったヨーグルトソースにぎょうざを入れて、煮込みます。
「シシバラク」の完成です。
中東各地で食べられるアラブ料理の代表格らしいのですが、2人はまったく味の想像がつきません。
「ビスミッラー(いただきます)」。
香りも見た目もクリームシチューみたいですが・・・
ミントの味、そしてストレートなヨーグルトの味、さらにニンニクの味。
なんと表現したらよいのか、むずかしい味です。でも2人とも無意識に食べてしまいました。きっとクセになる味だったようです。
日本で科学者としての知識を学び、最終的にはシリアに帰るのが目標だと話すアフマドさん。
でも「シェフになるかな」と笑わせてくれました。
続いては、長崎大学にやってきました。
お待ちいただいていたのは、フェルナンド・マルケズさん。教授です。さて、出身地は・・・
この国旗どこでしょう
メキシコ合衆国、メキシコです。
フェルナンドさんは、メキシコのマサトランという都市の出身。ビーチが有名な観光地で、シュノーケリングやカヤックが人気だそうです。
フェルナンドさんは、サメの専門家で長崎大学水産学部の山口敦子教授と共同研究をするため来ています。
そのかたわら学生たちに講義もしています。
そんな教授自ら腕をふるって、お国めしを作っていただけるとのこと。長崎大学の国際交流会館のキッチンをお借りしました。
作っていただくのは、「ワカモレ」。メキシコの軽食です。
使うのは、アボカド、トマト、タマネギ、パクチー、青唐辛子です。長崎で手に入るもので作れるので、ぜひ挑戦してみてください。
青唐辛子は種を取り除き、細かく刻みます。
トマト、タマネギ、パクチーも細かく切ります。
アボカドは皮と種を除き、軽くつぶしてください。切ったトマト・タマネギ・パクチーを入れて混ぜます。
味付けはレモン汁と塩だけです。
ワカモレの完成です。トウモロコシの粉でできたトルティーヤチップスにつけて食べるのが一般的だそうです。
お好みでハラペーニョやサルサソースを添えてください。
アメリカでもポピュラーな食べ物ですが、カレンは20年ぶりくらいに食べたと感激していました。
フェルナンドさんは、長崎がとても気に入っていて、息子さんも休みで長崎に来て、大好きになったそうです。
「ブエン ブロヴェッチョ(ごちそうさま)」
今回、5か国が加わり、56カ国制覇。次回もお楽しみに