トコトンながさきクイズ。今回は、「職人編」です。長崎の職人や企業が生み出すオンリーワンなモノづくりをテーマに出題します。
最初の職人は、平戸島の北部、静かな山あいの地に工房を構える青木陽馬さんです。12年前に夫婦で長野県から移住してきました。あるものをすべて手作業で作っています。
作業の手順は、まず原料となるあるものを100度くらいで焙煎するところから始まります。
焙煎の後に使うのがこの機械。廃業した唐津の工房が使っていたものを譲ってもらったそうです。
青木さんは、「この機械と出会えたから、今の仕事を始められた」と話しています。
さて、この機械を使って、青木さんが作っているものとは?
シンキングタイム ♪
正解は・・・
青木さんは、「圧搾製法」という古い製法で菜種油をつくる菜種油職人です。
物理的な圧力を加え、種をつぶし、ゆっくりと搾ることで雑味のない美味しい油をつくることができるそうです。
国産原料菜種油 320g1,080円 105g540円
「たねのわ搾油所」という屋号で2017年から営んでいて、優しい味わいに仕上げた「平戸胡麻油」や平戸名物の焼きアゴを加えた「あごラー油」など、様々な食用油を手仕事で作っています。
たねのわ搾油所
電話 0950-22-7877
オンラインショップで販売中
こちらの食器が問題です。渋い色合いで高級感のある茶碗やコップなどが並んでいます。
手に取った出演者からは、「軽い」という感想が・・・
この食器の“素材”は、何でしょうか? もちろん陶器や磁器ではありません。
シンキングタイム ♪
正解は・・・
食器を作っているのは、大村市に工房を構える「銀職庵水主(ぎんしょくあん かこ)」の職人、中山智介さんです。
中山さんの職業は、革職人!
世界中から取り寄せた珍しい革を使って、幅広いジャンルの革製品を製作しています。
というわけで、クイズになった食器も原材料はすべて革。
食器ですから熱湯入れてもOK。食器用洗剤で洗え、革のにおいも完全に消しているそうです。
作り方が気になりますが、例えばこちらの器は、革を輪っか状にカットして積み重ねて筒状に形づくっています。
また、昆虫から抽出した樹脂を浸透させることで、食器としての使用に耐えるよう硬く加工しているそうです。
こうして作られた「播州白鞣(ばんしゅう・しろなめし)牛革半筒茶碗」は、2021年、国内最大の革製品の大会「ジャパンレザーアワード」で、フューチャーデザイン賞を受賞しました。
他にも、すべて革で作った「カワノケンダマ」。
球体状の将棋盤、
丸洗い可能な弁当箱など、
今までにない発想で前人未踏の4年連続受賞しています。
革製品業界に新しい風を吹かせている職人なんです。
銀職庵 水主(かこ)
住所 大村市水主町1丁目978-92
電話 090-1975-7478
長与町で50年近く営業している「津野田ゴム加工所」。
造船や半導体装置など幅広い工業用ゴム製品を製造しているゴムのプロフェッショナルです。
工場には、コンピューター制御で立体的にものをつくる最先端のマシンなど大小28台。
津野田社長は「これだけ保有しているのは。九州でも自分たちの会社だけ」と話します。
最新のマシンと職人が作業をする中で、月に300kg以上も廃棄物として出てしまうのが、「ゴムの粉」です。
廃棄物を活用して何か作れないかと津野田社長は考えました。
そして生まれたのが、こちらのシルエットの「鉢植え」。長崎にまつわるあるものがモチーフなんですが、そのモチーフとは何でしょうか?
シンキングタイム ♪
正解は・・・
「軍艦島」!3Dプリンタと最新のゴム加工マシンを駆使して作った軍艦島モチーフの鉢植えでした。
ゴムの粉を特殊な樹脂に混ぜ込むと、コンクリートのような風合いになることから、廃墟やコンクリートの建造物をイメージし、「軍艦島」が思い浮かんだそうです。津野田社長は、商品化を目指しています。
JR長与駅構内にあるカフェ「GOOOOOOOD STATION(グッドステーション)」では、津野田ゴム加工所で作った地元・長与をPRするオリジナル商品を販売しています。
「長与三彩焼」を現代風にアレンジした「SANSAI(マグカップ4,950円・コースター1,375円)」です。その工程の一部は、就労支援B型の事業所である「GOOOOOOOD STATION」が担っています。
また、長与町の特産品・みかんをモチーフにした「お香」も開発しました。「このたび(1袋1,100円)」津野田ゴム製作所の技術から生まれたゴム型を使用して作っています。
戦後80年の節目に平和を祈るモチーフ「折り鶴」のお香も発売しました。
津野田ゴム加工所
住所 長与町平木場郷609
電話 095-887-3102
GOOOOOOOD STATION
住所 長与町吉無田郷275(JR長与駅2階)
営業時間 11:00~19:00
去年4月、福岡県糸島市から平戸に移住してきた家具職人 濵本大志さん。
培ってきた家具製作の技と、幼い頃からの趣味魚釣りを活かし、釣り人に特化したブランド「UROKO(ウロコ) DESIGN(デザイン)」を立ち上げました。
自宅でも釣り好きが楽しい時間を過ごせるように、釣り道具をインテリアにする家具を作っています。
こちらはロッドスタンド、
そしてリールラックも。
それでは問題です!濵本さんの代表作とされているフルオーダーで作る、世界に1つだけの“あるもの”とは、なんでしょうか?
三択です。A:釣り竿 B:魚拓 C:クーラーボックス
シンキングタイム ♪
正解はBの「魚拓」です。
「アウトライン(輪郭)」という木製の魚拓。
お客さんの釣果の写真からシルエットをデザインし、木や金属など様々な素材で魚の形や長さに合わせてつくるアートと魚拓をかけあわせた商品です。
部屋のインテリアとも合わせやすいことから全国の釣り人はもちろん、その奥様方にも喜ばれているそうですよ。
UROKO DESIGN
平戸市田平町
2022年に開業した長崎市目覚町のクラフトビール醸造所、「OA(オーエー)ナガサキクラフトビア」。
定番商品のほか、季節ごとに替わる10種類以上のビールを製造しています。
ビール職人の三浦京子さんが、「まず一杯目に」と紹介するのが、アメリカンペールエールの「AWAKE(アウェイク)650円」です。柑橘や、スパイシーさ、複雑な香りを出しています。
三浦さんは、地元の農産物や地元の人が作ったものを原材料に使うことを大切にしています。
問題です。雲仙市のとある企業とコラボして作ったこちらのビール。雲仙産のふたつの素材が使われています。ひとつは、「雲仙シトラスファーム」で作られた柑橘の「ベルガモット」。 では、もうひとつの雲仙産の素材とはなんでしょうか?
スタジオで試飲した3人からは、「すっきり、さわやか」「夏にぴったり」などの感想が出ていました。
シンキングタイム ♪
正解は・・・
「お茶」です。こちらの商品名は、「雲仙アールグレイセゾン(720円)」。
雲仙市の「長田製茶」が作っている“和紅茶”をビールの素材に使っています。ベルガモットと和紅茶をミックスすることで、アールグレイティーのような味わいを出しています。
季節限定ではなく、準レギュラー商品として、今後販売を予定しているそうです。
OAナガサキクラフトビア
住所 長崎市目覚町11-2