長崎の「おにぎり」と言えば、老舗「かにや」が頭に浮かびますが、このところ長崎では、続々と専門店がオープンしています。どんなこだわりがあるのか、この1年に開業したニューオープンのお店を訪ねました。
諫早市森山町に今年3月オープンした「おむすび処 一粒の輝き」。毎日15~18種類を店頭に並べています。その日のメニューは、毎朝インスタグラムでお知らせしているそうです。
生まれも育ちも森山町。CEOの草野圭亮さんが、森山町のお米のおいしさをもっと多くの人に知ってほしいという熱い思いで開いたおにぎり屋さんです。
米と海苔と塩には、強いこだわりを持っています。米はすべて森山町産、海苔は有明海産です。
握る時だけではなく、炊く時にも使うという塩の産地は、企業秘密です。
そんな「一粒の輝き」の人気おにぎり トップ3
第3位は「塩サバ」(350円)。ほぐした身に混ぜ込んだシソのアクセントが、ほんのり塩味を引き立てます。
第2位は「卵黄醤油漬け」(400円)。おにぎりひとつにブランド卵「太陽卵」2個分の卵黄を使っています。サブタイトルは、「口の中でT・K・G(たまごかけご飯)」。黄身のうまみが濃く、パンチがあります。
第1位は「納豆そぼろ」(350円)。草野さんが小学生のころ給食で出ていたメニューを具材として再現しました。子供たちが取り合いになるくらい人気メニューだったそうです。すり下ろしたショウガがポイント。納得の1位です。
森あゆ作成の「おにぎりデータ」は
お米の食感「柔らかめ」 にぎり方は「ふんわり寄り」 大きさは「大き目」 海苔は「しっとりめ」となりました。
「お米の一粒一粒が輝いている」「具へのこだわり、ひと手間がすごい」おにぎり屋さんでした。
おむすび処 一粒の輝き
住所 諫早市森山町田尻1110-5
電話 080-8218-5688
営業 10:00~17:00
休み 月曜
諫早市高城町に去年7月にオープンした「伊佐早茶屋」。
まずは1階でインターホンを鳴らして、空席状況を確認してください。階段で3階まで上がらないといけないので、これ大事です。
3階にあがると明るく広々とした、いい感じの和室になっています。
「伊佐早茶屋」は、おにぎりと豚汁の専門店です。オーナーの植松将志さんが、昔から実家でつくっていた米と、家で食べていた豚汁の味を食べてもらいたいとオープンしました。
お米は、植松さんの会社で栽培している諫早産のひのひかり。海苔は、有明海産の佐賀海苔を使っています。
そんな「伊佐早茶屋」の人気おにぎり トップ3
第3位は「塩サバ」。店で焼いてほぐした身を使っています。脂ものっておいしいです。
第2位は「自家製辛子高菜」。自宅で高菜から作っています。その高菜を漬けて、油で炒めています。ほどよいピリッと加減が、ご飯に合います。
第1位は「卵黄そぼろ」。冷凍して、しょうゆに漬けた卵黄と、そぼろと卵黄を混ぜた具材が入っています。
海苔は、食べる直前に自分で巻くのでパリパリ食感を味わえます。
植松さんおすすめの「親子むすび」は、プチプチ食感のいくらと噛めば噛むほど甘みが味わえるしゃけのコンビネーションが絶妙です。
おにぎりはテイクアウトもできますが、お店で食べるなら定食もおすすめです。豚汁に塩むすび2個、小鉢、漬物がついたA定食は、1,100円です。(自家製辛子高菜はプラス50円、親子むすびはプラス150円)
豚汁は、地元野菜と諫早のブランド豚 諫美豚(かんびとん)を使っています。
辛さが好きな人には、植松さんの会社で作っている「しげるの唐辛子」(972円)がおすすめです。「しげる」シリーズには、5種のラインナップがあります。
森あゆ作成の「おにぎりデータ」は
お米の食感「柔らかめ」 にぎり方は「ふんわり」 大きさは「中くらい」 海苔は「パリパリ」となりました
「ふわふわのおにぎりとパリパリの海苔のバランスが100点」「おにぎりと豚汁のセットおすすめ」のおにぎり屋さんでした。
伊佐早茶屋
住所 諫早市高城町6-10
電話 080-3906-0016
営業 11:00~15:00
休み 月曜
長崎市上町の「おにぎし」。今年1月にオープンしました。屋号「おにぎし」には、おにぎりの具がぎっしりという店のこだわりを込めています。
カルボナーラ、ミートソース、ガーリックシュリンプ。おにぎり専門店としては、斬新なメニューが並んでいます。
それもそのはず、代表の大久保喜信さんは元イタリア料理のシェフ。その経験を生かして洋風おにぎりを開発しています。
そんな「おにぎし」の人気おにぎり トップ3
第3位は「ネギ塩カルビ」(350円)。ネギと豚肉、にんにくが利いた具材は、おかずとご飯を食べている感覚です。
第2位は「塩サバ」(330円)。自家製のオーブンで焼いたサバは、脂がのってしっかりとした味わいです。
第1位は「生姜みそ」(300円)。自家製の生姜みそは、生姜のシャキシャキとした食感が楽しめます。辛みの後にみその甘さも感じられます。
お米は、県内産のひのひかり。海苔は、佐賀海苔で、嚙み切りやすいように特注で細かい穴を空けています。
おにぎり1個に茶碗1杯分(約150グラム)のごはんを使っていて、ずっしりとした重さを感じます。
おにぎりでは、なかなか体験できない「カルボナーラ」(350円)。チーズと卵黄とベーコンに大久保さん独自の味付けをして、パスタのカルボナーラの味わいに近づけました。お客さんの第一声は「本当にカルボナーラだ」なんだそうです。
森あゆ作成の「おにぎりデータ」は
お米の食感「ちょうどよい」 にぎり方は「ふんわり目より」 大きさは「だんとつに大きい」 海苔は「ややしっとり」となりました
「おにぎりサイズが大きい」「具が端まであって食べ応えバツグン」のおにぎり屋さんでした。
おにぎし
住所 長崎市上町2-24
電話 095-808-1855
営業 8:00~16:00
土曜10:00~15:00
休み 日曜・祝日
諫早市森山町に去年8月にオープンした「むすび屋 お米月」。
木のぬくもりを感じる店内からは、田園風景が見渡せます。
お米好きのオーナー木下奈月さんが、「おこめずき」と自分の名前「奈月」をかけて、「お米月」という屋号にしたそうです。
お米がおいしいごはん屋さんで働きたいと、東京のおにぎり専門店で働きました。
日替わりで、白米のおむすび12種類、玄米のおむすび6種類を提供しています。
そんな「お米月」の人気おにぎり トップ3
第3位は「肉納豆」(190円)。鶏ひき肉とひきわり納豆を甘辛く炒めた具材です。ご飯との相性の良さは、間違いありません。
第2位は「鮭」(210円)。脂のり控えめの秋鮭を使っていて、身がしっかりしています。
第1位は「天むす」(240円)。秘伝のたれで味付けをしたえび天を包んでいます。ご飯にたれがよく染みています。
食べるとご飯の一粒一粒が立っているのがわかります。お米は、地元森山産。海苔は、島原産です。
木下さんのイチオシは、「玄米の焼明太マヨ」(220円)。めんたいを焼いたものにマヨネーズと青のりを混ぜています。焼き明太だけでも美味しいのですが、マヨがいい仕事をしています。
お米月のおにぎりは、中心はふわふわで、角はしっかりした感じです。
三角形の角だけ握って固めるのが木下さん流です。
コツを聞くと、空気を入れながら上の方をかすめる感じでご飯を手に取り・・・
握る時は、おにぎり幅を親指と薬指の付け根の長さに合わせ・・・
手のひらを水平に押し当てて、角を固めるそうです。
森あゆ作成の「おにぎりデータ」は
お米の食感「かため寄り」 にぎり方は「しっかりめ」 大きさは「大きめ寄り」 海苔は「しっとり」となりました
「白米と玄米 どちらも最高」「角しっかり 中ふんわりのおむすびLOVE」のおにぎり屋さんでした。
「むすび屋 お米月」
住所 諫早市森山町杉谷664-1
電話 070-9085-3950
営業 10:00~15:00(なくなり次第終了)
休み 不定休(火曜・水曜は休み)
長崎市古川町に今年5月にオープンした「おむすびcafe TABIMUSUBI 長崎店」。大分県湯布院に本店を置くおむすび専門店です。
お米は、大分県産米、すべて羽釜で炊き上げています。海苔は、有明海産です。
イートイン、テイクアウト共に約10種類のメニューを提供しています。
開店したての「おむすびcafe TABIMUSUBI 長崎店」の人気おにぎり トップ3
第3位は「子持ちきくらげ」(240円)。食感がぷりぷりで、食べ応えがあります。
第2位は「明太クリームチーズ」(260円)。なじみのないクリームチーズとおにぎりの組み合わせですが、リピーターが出るほどの人気です。
第1位は「自家製ねぎ味噌」(240円)。スタッフで試行錯誤しながら開発したそうで、オーナーの思い入れがあります。
店内では、おにぎりに長崎の特産品を使ったメニューを加えたランチも提供しています。
長崎らしいおにぎりも登場しています。長崎名物角煮を使った「豚の角煮」(280円)と島原のもろみそを使った「飯泥棒もろみそ」(240円)です。いずれも長崎店限定です。
夜の営業は、10時まで。お酒も豊富に置いてあるので、居酒屋的にも使えそうです。
おむすびcafe TABIMUSUBI 長崎店
住所 長崎市古川町6-33
電話 095-801-7788
営業 モーニング 7:00~11:00
ランチ 11:00~15:00
ディナー 17:00~22:00
休み 不定