20日は1年で最も寒いとされる二十四節気のひとつ「大寒」です。雲仙市の橘神社では恒例の「大寒禊」が行われ、参加者が今年の無病息災などを願いました。
ライトアップされた約13メートルの巨大な門松が参拝者を出迎える雲仙市千々石町の橘神社。「大寒禊」は1999年に始まり、今年で25回目です。
血圧のチェックを済ませ、男性はふんどし1枚、女性は白装束に着替えます。
今年、NCCからは、年男の宇佐美武史記者(35)が参加しました。初めての大寒禊。もちろん、ふんどしを締めるのも初めてです。今年は県内外から男女39人が集まりました。
長崎市から(24):
「生まれ変わる気持ちで気合を入れていきたいと思います」
町田岩太さん(67):
「自分の健康とか家族とか、世界中いろんな紛争があってますので、ぜひ平和な世界になるようにと祈って毎回入ってます。死ぬか生きるかという厳しい寒行です。それに皆さんいろんな思いを持って参加されるということなので、すごいことだと思います。何とか無事に乗り切りたいと思います」
宇佐美記者:
「けがれを祓って、この1年を健康に過ごせるように頑張りたいと思います。子どもが2人いるので、子どもたちにかっこいいと思われるように頑張りたいと思います」
町田岩太さん(67):
「禊場にはですね、別のポジションがあるんですよ。“ジャグジー”という。さらに泡がブクブク出る非常に良いところがありますので、そこに入りましょうか」
気温は5.5度。参加者は松明を手に境内の千々石川へ。川岸に着くと、魂を奮い立たせる「振魂(ふりたま)」や和歌を詠みながら船をこぐ動きをする「鳥船(とりふね)」など寒さに耐えながら入水前の一連の所作をこなします。
陰を切り、川の中へ。宇佐美記者は町田さんと誰も寄り付かない滝つぼの一番泡立つ“ジャグジー”に挑戦です。参加者は約5分間、水温9度の川に肩まで浸かり、過去のけがれを文字通り水に流して心身を清め、無病息災などを願いました。
宇佐美記者:
「めちゃくちゃ寒かったです。ただ、けがれが全部流されたかなと思います。一緒にふんどしも流されたかと思いました。でも、すごくすがすがしいです。気持ちいいです」
時津町から(33):
「一皮むけた形ですっきりしてます。いい年になりそうなので目標を掲げて、その目標を達成できるような形でいきたいと思います」
島原市から(45):
「今回3回目なんですけど、思ったより今回は手足が冷たくてびっくりしました。みんなが笑顔で過ごせるようになればいいなと思ってます」
町田岩太さん(67):
「今年は厳しかったですね。若気の至りでジャグジーに入ってしまいました。水しぶきで体というか心が清められますね。あそこは別の世界です。今回も無事に乗り切れて良かったです」
無事に大寒禊を終えた参加者は温かい七草がゆを食べて冷えた体を温めました。